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12.TMKaming様 (大阪府在住)

 1)試聴システム情報(8cmウッドのユーザーレポートのときと同じです)
  【パワーアンプ】
    EKジャパン TU-879SK(KT88仕様) RとVRを変更
  【音源】
    PanasonicミニコンポSC-HD510MD LINE出力からパワーアンプに接続
  【スピーカースタンド】
    炭山アキラ氏の自作本に掲載のスタンドを参考にコアキシャル用
    として新たに自作


 2)使用
    2010年10月13日〜17日の5日間
   (コアキシャル購入に先立ち、貸出しデモ機を比較試聴されて)

 3)使用感

   昨年から計画していた17cmコアキシャルスピーカーの箱を現在製作中
   ですが、ウッドコーンとPPのどちらにするか決めかねていたので、
   今回、デモ機を両方とも借りて試聴することにしました。


   ■ DCU-C171Wの試聴
    口径が全く異なり、レベル的に次元が違うと思いますので、本来は、
    比較すべきではないかも知れませんが、他に比較対象がありませんので
    いつも聴いている8cmウッドコーンDCU-F101Wとの比較になります。

     ・一聴して音の深み(厚み)が圧倒的で、部屋の空気全体を音で
      満たす感じで、迫力が全く違います。
     ・ボーカルの声のかすれ、息づかいまではっきりとわかります。
     ・今まで聞こえてこなかったかすかなバックの音が聞こえます。
     ・解像度が高いにも関わらず、音が柔らかいです。いい意味で不思議。
      そのためか聴き疲れせず、音量を上げても全く喧しくありません。

    日頃、夕食時に家族で8cmウッドを聴いていますが、「音」にはあまり
    こだわらない家族もその違いがはっきり分かったようで、その音の
    素晴らしさに感心してスピーカーの前に座り込んで聴くほどでした。
   
   ■ DCU-C171PPの試聴
    コアキシャルウッドでこれだけ高いポテンシャルの音を聴いた後なので、
    これ以上の音は想像すらできなかったのですが、みなさんの評価が高い
    コアキシャルPPはどれだけ違うのか興味津々といった感じで聴きました。
    コアキシャルウッドとの比較での「違い」だけを記すと次のような印象です。
   
     ・音の粒だちが素晴らしく、より透明度が高い。
      そのためか少し潤い感が少なくなったクールな感じにも聞こえます。
     ・定位も若干よくなったように感じます。
     ・低音の量感が少し増してより明確になった感じです。
     ・音量を小さくしても音の一つひとつが粒だちがしっかりと再生されます。
     ・総合的には、これぞ「優等生」といった感じで綺麗な素晴らしい音です。

    敢えて違いがないか相対的に意識して聴くと上記のような感じかな?という
    くらいで、私の耳では、それほど大きな差には聞こえず、どちらもPARC Audio
    の音をきっちり踏襲した心地よく聴き疲れしない素晴らしい音でした。 


   ■ 視聴全体を通じて
     ・今回の試聴では、自分の好みでしかも録音状態が良いCDばかりチョイス
      して聴いていたのですが、正直に言って私の感覚では、ウッドとPPの
      どちらもそれぞれの良さがあり、甲乙付けがたいといった印象で、最終的に
      どちらを選択するか、随分迷ってしまいました。
      そんなとき、家族の提案で、録音状態が良くなく今までほとんど聴く気にも
      なれなかった家族のお気に入りの曲の入ったCDも聴いてみようかという
      ことになり聴いてみたところ、PPの方がより感覚的に合うということで
      意見が一致し、最終的にPPに決定することになりました。
      デモ用に使われるような録音状態の良いCDでのハイレベルの音質評価では
      なく、録音状態の良くないCDで評価するというのは、アブノーマルな評価
      方法かも知れませんが、我が家では気軽にいろんなCDを楽しむことが第一
      の目的ですので、こういう評価もありかなとも思われ、ある意味、目から鱗
      といった感じでした。

     ・デモ機の返却の準備をしていると、日頃8cmで十分と言っていた家族が、
     「この数日間、いい音を聴かせてもらいました。名残惜しい感じで寂しいなぁ」
      と言っていました。 これで完全に17cm自作に同意してもらえたようです。


     ・8cmウッドコーンDCU-F101Wにとっては、可哀想な比較感想となりましたが、
      我が家では、それはもう毎日よくがんばってくれており、質の高い綺麗な音
      の可愛い子ということには何ら変わりないことを最後に付け加えておきます。