P3


3.H.T 様

 1)システム概要
  *ネットワークは、PARC Audio純正 DCP-N001

  *エンクロージャー
   最初は、自作キャビネット(後ダクト)を使用。
   その後、PARC Audio純正 DCK-171-Aに変更。

 2)使用 : 2009年5月〜

 3)感想
  下記のものは純正キットでのもので、それ以前の経緯についてはこちらをご覧ください。

  ほぼ説明書通りに組み立て、現在R加工なし、塗装なしです。ほぼと書いたのはネットワークを外付けにしたからです。
  最終までいって気に入らなければいやだなと思って、まずは素のままで鳴らそうともくろんだわけです。
  正直、気に入らなければ申し訳ありませんがヤフオク行きも視野に入れていました。
  そのためにはネットワークも外せるようにと考えました。

  しかし、その音たるや、見事に私の期待を裏切ってくれまして、堂々たる鳴りっぷりです。
  ダクトのfdや箱の容積は最初の自作BOXと変わらないはずなのになぜ音が違うのか、頭の中に?マークが点灯しています。
  もしかして前回は設計ミス? 容積やダクトが変われば音が違うのはわかります。今までもいやになるほど箱を作って壊してきました。
  そして現在のシステムに落ち着いたのです。縦横の比率で音って変わるのでしょうか。
  好みは縦長ですので、前回もそのように作っていました。

  さて、肝心の音ですが、明らかに変わったのは人の声、張りのある音になりました。中域全体に厚みがあり(これは前回も感じておりました) 
  分解能があがったのでしょうか、聴きやすい声になりました。またチェロなどの低弦の音に色気すら感じます。
  低域の量感も明らかにあがり、かといってダクトが効き過ぎということもなく、バランスのいい低音になりました。
  これがきっと中域にも影響しているものと思います。

  ただ一つ、高域にもう少し艶がほしい、高域にもう少し色気があってもいいような、そんな気がします。
  これとて1年位エージングが進むと変わってくるのかもしれません。いまもヴィバルディのチェロが落ち着いた音を醸し出しています。
  15インチのようなチェロの胴鳴りまでは難しいようですが、それに近いような音は出ています。
  このサイズでこれだけの低音が出るというのは、エッジ、ダンパーをハイコンプライアンスにすればいいというわけではないのでしょう。

  いずれにしても、わたしの長年の箱作りの考えを根底からひっくり返す事態になりました。
  もしかしたらこれでいいと思って使っていたF社のF-200AとFT33RPの組み合わせも、もっといい音が出るのではないかと思ってしまいます。
  今回はいい勉強をさせていただきました。音の深さを改めて感じさせられました。
  もう少し鳴らし込んで箱自体のエージングが進んだらR加工、塗装を正式にして私のシステムの中に組み込み鳴らしていきたいと思います。