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1.sakadon様 (茨城県つくば市在住)
1)システム概要
*ユニット
DCU-F081PP
*エンクロージャ-
一体型スリットダクト・バスレフ
MDF 15mm厚:横幅530mm×高さ130mm×奥行300mm
空気室:約4.8リットル
ダクト仕様:L字型・15mm幅・ダクト長 約240mm
吸音材:ゴム系マット・メラミンスポンジ
インシュレータ:箱直づけスパイク足・スパイク受け
塗装:なし
*その他環境など
アンプ:デジタルアンプ S.M.S.L SA-36
内部配線:47研究所 0.4mm単線
ラインケーブル:モガミ 2534(RCA to ステレオミニプラグ)
スパイク受け:オヤイデ INS-SP
2)工作期間・予算
*工作期間
本体製作は1週間ほどで完了。
吸音材やダクト調整にさらに1週間ほどかけた。
*費用
およそ2万円弱(工具などは別)
・ユニット:約8700円
・アンプ:約6000円
・MDFとカット代:約1500円
・ケーブルや端子類:約2000円
・インシュレータ:約3500円
詳細は、こちらをごらんください……。
3)ねらいと結果
このスピーカーは、知人から頼まれて作成したものです。
依頼としては、パソコンモニターの下に置ける、アンプも一体型のスピーカーであること。
知人の音の好みとして、リアルな音が好きだということで、ユニットは説明書きにも音離れの良さと空気感が良いと
書かれていたDCU-F081PPを試してみることにしました。ちなみに予算は2万円です。
ニアフィールド用ということで、コンパクトにまとめるためにアンプの置き場所も考え、
さらにパソコンデスクにおける最大の大きさを測って貰い、図面を作成しました。
個人的には固い箱が好きなので厚めのMDFを使うのですが、コンパクトにしたいのと計算が楽なので15mm厚としました。
結果として、サブロク板の半分で製作できる箱となりました。
最初、スリットダクトはL字にせず、長さも200mm程度を考えていましたが、多少延ばしてやった方が中・低音域が厚くなるのと、
そこまで音が濁らないので、最後の最後に延ばしてやりました。
開放部が中央のアンプ置き場になっているのは、特に意図はありません。
この辺は最終的にはアンプ置き場からちょっと反射音が聞こえる程度で、悪影響は少ないように思えました。
線材にもこだわってみました。興味があった47研究所の単芯線を使って、アンプがすぐ近くにあるのでスピーカー端子も経由せず、
ダクトから内部配線を引き回してユニットとアンプを直接繋ぐ構成としました。なお、ファストン端子などは取り付けてあります。
パソコン用ということで、ラインケーブルはモガミの4芯線をつかいRCA-ステレオミニプラグを自作しました。
RCAプラグなどはノーブランドの手持ち品を使いました。
また、スピーカーから発生する振動を定在させやすい形状かなと思い、振動を置いた場所の直下にしっかりと伝えるために
スパイクインシュレータを採用してみました。結果的には設置に手間がかかることと、置き場所がしっかりしていないと音のハリが
失われて仕舞う様子もありましたが、しっかり設置してやることで、かなり上機嫌に鳴ってくれる音となりました。
色々と実験も兼ねた製作でしたが、予算がすこしハミ出た以外は狙ったとおりのスピーカーが作れたと思います。
PARCらしい聞きやすいリアルな空気感に、軽量なPPコーンとゴムエッジによるハイスピードな音を鳴らしてくれる様子は、
8センチのフルレンジとは思えない音です。
個人的には多少多めな吸音材を入れたのですが、スピード感を殺さずに出来たのは個人的に一番よかった点でしょうか。
また、このDCU-F081PPは安いのにもかかわらず格好良く、ちょいマットな黒に渋く光るフェズプラグが中々気に入ったところです。
今回はMDFを塗装しませんでしたが、このユニットなら塗装する価値もあるかもしれないなあと思いました。
なかなか気に入ってしまったので手放すのが惜しかったのですが、無事納品し、知人にもよろこんでもらえました。