汎用ネットワークボード DCP-NB001  
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1.K林様 (千葉市在住) 

今般、TW「DCU-T112A」とWF「DCU-151W」2Wayシステムのネットワーク用に貴社発売の基盤を購入し、
同時にフィルムコンデンサー(DCP-FC001-)2セットも直接注文して、以下のネットワークを製作しました。
エージング後変わるとは思いますが、今の状態でも各々素晴らしい出音です。

1.今回のネットワーク製作の狙い
 (1)上記SPシステムだと、クロスオーバー周波数はTWのFo1,400Hzの2倍 あたりからWFの分割振動が
    始まる周波数の間を狙うのが常道ですが、取説ではWFの分割振動開始周波数がTWのFo1,400Hzの
    2倍を下回っているように見えたので、少し考えました。

    結論として、現状のNWのクロス3,800Hzがやや高いように思っていたこともあり、基準クロス周波数を
    3,000Hzにおくことにしました。
    尚、違いが聴きたくなり、2次に加え1次も製作することにしました。

 (2)もう1種類、少しでもWFに楽をさせたいのと、T112Aの能力を引き出したかったので、2kHzクロスNWも
   作ることにしました。


2.ネットワークスペック(写真左から@、A、B)
  @3.2kHzクロス、1次NW
    HPF:C=8.6μF
    LPF:L=0.39mH(PARC製)
  A3kHzクロス、2次NW
    HPF:C=4.6μF(PARC製)、L=0.33mH(PARC製)    
    LPF:L=0.8mH(PARC製)、C=6.2μF(PARC製)
  B2kHzクロス、2次NW
    HPF:C=9.8μF、L=0.56mH(PARC製)    
    LPF:L=1.2mH、C=9.4μF


3.感想
 (1)@3.2kHz1次NWについては、3kHZで作ろうとしたのですが、LPFのコイルにぴったりのものがないため、
     3.2kHzで作りました。1次NWについては、音の鮮度の面から秘かに期待していたのですが、
     繋げて聴いてみて「やったぜ!」でした。

    例えが上手くないのですが、DACでオーバーサンプリングした肌理の細かい上品な音が2次NWの音だとすれば、
    1次NWの音はナチュラルで極めて瑞々しい音です。

 (2)Aについては、当初付けていたコンデンサーを、写真のようにすべてPARC audio製に替えました。
    まだエージング途中にて、高音の抜けがもっと良くなると思いますが、一言でいって落ち着いた心地よい出音であり、
    PARC製品に共通する音質を有していると思います。

 (3)Bは、やはりTWの守備範囲が広いため中高音の響きが強く感じます。

 (4)今回は、たまたま同じSPシステム用に3種類作りましたが、このNW基盤の優れているところは、
    面倒な配線作業の手間が要らず何回でも作り変えられることと、
    ハンダ処理さえ誤らなければ誰でも専門メーカー水準のネットワークが作れるだと思います。

    勿論、素子の違い、値の取り方、組み合わせ方によって音が異なることは水準とは別のこととして下さい。
    また、コンデンサーについても容量範囲が揃っており、比較的容易に望む値で組むことができました。
    購入する側にとって、これってすごく重要でありがたいことです。

DCP-NB001