ウルトラハイについて

2008年08月19日(火)



こんばんは。
リボントゥイーターについての質問があったので、今日は予定を変更してこれについて書いてみたいと思います。実は下記の文は以前ホームページ上で公開していたものなのですが、しばらく公開を中止していたものです。

————————————————————-

スーパートゥイータ100kHz再生という言葉を聞いて、皆さんはどのようなことをイメージされますか?

*どうせ人間の耳では聞こえないから、関係ないのでは?
*今まで聴いた事が無いような超高域の音が聞こえるの?
*ドラムのシンバルの音がシャキとしてクリアになるの?
*高域が今まで以上に出るからクリアでシャープな音になるの?
 悪く言えば音が硬くなるのでは?

こんな感じの方が案外多いのではないでしょうか? 
私も実際に開発に着手するまではそうでした。
GSU-UH1のベースとなったリボントゥイータ(
SUP-T21G)の開発がソニーの研究所でスタートしたのは、SACDのベースであるDSDというオーディオフォーマットがソニーで開発中の90年代中旬でした。

当時100kHzを記録再生するという事で、DSDの開発担当者が超高域の音源を求めていろいろな楽器の特性を測定し、最後はマイクの前でハサミで切る音(シャキッという音)が一番超高域のエネルギーが多いと言っていた笑い話のような事もありました。
たしか、しばらくの間テストソースにもハサミの音が入っていたような・・・・。

その後、100kHz対応のマイクやスピーカのプロトモデルができ、実際のスタジオで試聴テストを行った時、驚きの現象を体験することになったのです。

その実験とは、レコーディングスタジオの録音ブース内に2本の100kHz対応マイクを立て、そのマイクの前を本を朗読しながら左右に移動し、それをモニターで試聴するという非常にシンプルなものでした。

この100kHz対応マイクはマルチウェイ方式だったので、100kHz対応モニタースピーカにミキサーを通して接続されており、30kHz以上をカットしたり、逆に30kHz以上のみを出力する事も可能でした。

ここで実験に立ち会った参加者が先ず驚いた事は、人間の朗読という音源でも、30kHz以上の有無で聴感の印象が大きく変わるという事でした。人間の声に30kHz以上もの超高域成分が含まれているという事はちょっと考えにくく、試しに30kHz以下をカットした状態でスピーカに耳を近づけて聴いてみても、当然何も聞こえません。でも聴感上の変化は明らかにありました。

では何故??

ここからはあくまで私の私見ではありますが、私の印象ではこの時音を聴いているというより何か空間のようなものを感じているという方が正しいのではないかと・・・・。コウモリやイルカみたいですね。 

実際に聴感上の差も、マイクの前で動かずに話している時より、移動しながら話している時の方がよりイメージがつかみやすかったのです。つまり、その場の空気感(サウンドステージ)のような、別の言い方をすれば無音の音のようなものを感じていたのです。極論をすれば、耳で聴くというより肌で感じているような感覚です。
(こればかりは、実際に体験していただかないと、説明が難しいのですが・・・・)

現在市販されているSACD等のソースでも、ライブ録音の会場の空気感(会場の大きさを音で感じられる)がよく分かるというような事も、これと同じ感じかも知れません。

更にもうひとつ驚いた事は、30kHz以上を付加すると全体に音がまろやかになり、中低域の音質が大きく変化したという事です。これは私のスーパートゥイータへの先入観では全く逆でしたので、今でも非常に鮮明に覚えています。別の実験ではいろいろなスーパートゥイータを確認しましたが、従来のモデルではそれ自身の音のキャラクターが前面に出る事が多く、上記のような効果が認識しにくい印象も持ちました。

世の中には、まだまだ自身の存在を強調するようなスーパートゥイータが多いですが、究極のスーパートゥイータとはそれ自身の存在をあまり感じさせず、でもしっかり効果は出せるものが本物ではないかとの印象を強く持った瞬間でした。



最後にトゥイーターについてちょっと私見を言わせていただければ、私は一般に言われているトゥイーターには普通のトゥイーターとウルトラハイという領域のものの2種類に分かれるかと思います。よく言われるスーパートゥイーターとは私にとってはトゥイーターと同じグループだと感じています。簡単に言えば、トゥイーターがついた~(シャレではないですよ)という感じのやつですね。

実際に市販されている多くのスーパートゥイーターは、鳴らすと音が硬くなったり、やけに高域の存在感が強調されたりで、正直私はあまり好きではありません。大きな声では言えませんが、ソニーでコンスーマー用として発売した100kHzトゥイーターも音はかなり硬いもので、SACDの本当の良さを表現できていたとは思えません。(時効ですから書いちゃいました(^^;)
超高域がきちんと再生されると、本当に気持ちよくなり、眠くなりますよ。これ私の実感です。

それと「2wayで使えるリボンツィーターというのは、PARC基準で成り立つのでしょうか?」とのご質問がありましたが、私の答えはNoです。強いて言えば2wayではなく、フルレンジ+ウルトラハイとしてなら有りという感じでしょうか。

理由は、リボンの場合比較的下の帯域を再生しようとするとどうしてもリボン箔の剛性が足りずアバレが出たり、またそれを防ぐために厚い箔を使うと今度は高域そのものに変なキャラクターがついてしまい、あまり高品位とは思えません。私はこれをリボンくさいとよく言ってました。私の経験では、どう頑張っても10kHzくらいが限界ではと思います。

市販のリボントゥイーターはどれもかなり自分の存在感を主張するタイプが多いですよね。私はアレがダメです。これが好きな方も沢山いらっしゃるでしょうから、あくまで個人的な好みということにしておきたいと思いますが・・・。

ちなみに現在発売しているUH1やベースモデルのT21Gはプロの現場でも使えるように(実際にスタジオやホールでも使われています)極限の設計をしているため価格はかなり高額となっていますが、コンスーマー用で なおかつ90dB前後のレベルでよければ、かなり低価格での商品化も可能です。でもあまり売れないでしょうね。

では今日はこの辺で。

この記事へのコメント

GX333+25 2008.8.20

興味深いお話し、ありがとうございます。
 私の横道から話がズレてしまったようで、なんか申し訳ないような……。

 しかし、ご指摘の点、まさにその通りなんですよね、実は。150kHz以上を出すというTake-Tを買い込んだ私の上司もまさに同じことを指摘していたんです。

 ついでにいうと、代表がおっしゃっている「自分の性格を誇示したがるリボントゥイーター」に対して「いやだなぁ」という感想もまったく同じでした。

 一言で言えば質感が良くなる、音の粒が細かくまろやかになる、でも鈍っているわけではない、むしろシャープな部分は非常にシャープなんだけれども、聞き疲れしない・とても心地よかったり痛快だったり、そういう意見で一致したんですよね。余談ながら、私の上司は、とある連休の三日間、自室にこもって、手持ちの音源をとっかえひっかえ、初めてのスーパートゥイーター三昧だったそうです(笑)。

 人間の聴感というもの、実はなかなか奥深いもので、底知れないものを感じますね。

GX333+25 2008.8.20

あっ、それよりも(^_^;
 なんか連続書き込みで申し訳ありません。

>実際に聴感上の差も、マイクの前で動かずに話して
>いる時より、移動しながら話している時の方がより
>イメージがつかみやすかったのです。つまり、その
>場の空気感(サウンドステージ)のような、別の言>い方をすれば無音の音のようなものを感じていたの
>です。極論をすれば、耳で聴くというより肌で感じ
>ているような感覚です。
>(こればかりは、実際に体験していただかないと、
>説明が難しいのですが・・・・)

>現在市販されているSACD等のソースでも、ライブ録
>音の会場の空気感(会場の大きさを音で感じられ
>る)がよく分かるというような事も、これと同じ感
>じかも知れません。

 これは私もとてもよくわかることなのですが、これひょっとして、業界一大ショックの大事件に発展するかもしれませんよ。

>ちなみに現在発売しているUH1やベースモデルの
>T21Gはプロの現場でも使えるように(実際にスタ
>ジオやホールでも使われています)極限の設計をし
>ているため価格はかなり高額となっていますが、コ
>ンスーマー用で なおかつ90dB前後のレベルでよけ
>れば、かなり低価格での商品化も可能です。でもあ
>まり売れないでしょうね。

 現在販売されているスピーカーシステム、特にホームシアター用と称するものの大半が85dB前後から90dB前後、それらを3本から8本セットでいくら、ということで量販店で販売しているのですが、きちんとしたベースと超高域まで伸びきって、かつ自己を誇示したがらないスーパートゥイーター、フルレンジ+ウルトラハイというスピーカーを発売されたら、空気感の再現性に非常に優れた特性を示すわけですから、5.1chとか7.1chとかいったものはいらない、コンパクトブックシェルフのシンプルな2スピーカーと小出力アンプでホームシアターは十分、ということになりませんか?

 業界大激震の予感が……(^_^;

YOIIRO 2008.8.20

スーパートゥイーター
おはようございます。
スーパートゥイーターは前から気になっています。
>なおかつ90dB前後のレベルでよければ、かなり低価格での商品化も
可能です。でもあまり売れないでしょう

フルレンジにスーパートゥイターは、前から考えていたのですが、
価格と能率が高すぎて購入出来ません。
低価格で製品化できれば、興味のある方は多くなると思います。

Yoshihiro 2008.8.20

スーパーツイーター欲しい
>なおかつ90dB前後のレベルでよければ、かなり低価格での商品化も可能です。でもあまり売れないでしょう

いや、これは売れると思うのです。

F社の製品でスーパーツイーターがいくつかありますが、音が良いものは皆ホーンで能率が高すぎて普通のスピーカーに使えません。

以前から、能率がある程度低い、良質のスーパーツイーターが欲しいと思っていたので、これは是非商品化して欲しいと思っています。

PARC Audio 2008.8.20

Unknown
GX333+25様

>「自分の性格を誇示したがるリボントゥイーター」に対して「いやだなぁ」という感想もまったく同じでした。

一人でも共感者がいらっしゃって安心しました。でもオーディオ雑誌のスーパートゥイーター評価を見ていると、いまだにこのスーパートゥイーターをつけると高域の存在感が増して・・とかの表現がよく見られますね。以前、UH1が雑誌で評価された時も、このユニットはその存在をあまり主張しないようだとの表現で、あまり褒めているようにも見えないようなこともありましたね。こっちは一生懸命そうなるように作っているのに・・・。

それと他の方も勘違いされているようなのですが、PARC Audioとしては今後もスーパートゥイーターは発売しません。出すとしても通常のトゥイーターか、ウルトラハイのどちらかです。私にとってスーパートゥイーターとは単に自分の存在を主張するやかましいトゥイーターという印象なのです。ごめんなさい。

PARC Audio 2008.8.20

Unknown
YOIIRO様
Yoshihiro様

重複しますが、PARC Audioとしては今後もスーパートゥイーターは発売しません。出すとしても通常のトゥイーターか、ウルトラハイのどちらかです。私にとってスーパートゥイーターとは単に自分の存在を主張するやかましいトゥイーターという印象なのです。ごめんなさい。

>F社の製品でスーパーツイーターがいくつかありますが、音が良いものは皆ホーンで能率が高すぎて普通のスピーカーに使えません。

エンジニアとして率直に自分の感想を書きます。以前にも書いたかと思いますが、私はホーン系のスーパーツイーターは一番嫌いです。良い悪いではなく、私の目指している音の方向とは対極にあると思います。

もしF社のスーパーツイーター(ホーン系)が能率を除けば良い(好き)と感じられていらっしゃるなら、おそらく今後もPARC Audioからお望みのスーパートゥイーターは発売されないと思います。全く真逆なので・・・。

その音の傾向の場合なら、例えばパイオニア製のアルミ振動板の方のリボントゥイーターなんかがお好みに合うのではと思います。これは個人的に見てもCPは高いと思いますよ。ただし、高い方のベリリウムの方はちょっと・・・という感じですが。(あくまで私見ですがご参考まで)

GX333+25 2008.8.20

ご見解、ありがたく拝聴いたしました。
>一人でも共感者がいらっしゃって安心しました。

 きちんとした科学的・理論的裏づけと音に対するしっかりした考え方をお持ちの方にそう言っていただいて私もとてもうれしくなりました。

>でもオーディオ雑誌のスーパートゥイーター評価を
>見ていると、いまだにこのスーパートゥイーターを
>つけると高域の存在感が増して・・とかの表現がよ
>く見られますね。以前、UH1が雑誌で評価された
>時も、このユニットはその存在をあまり主張しない
>ようだとの表現で、あまり褒めているようにも見え
>ないようなこともありましたね。こっちは一生懸命
>そうなるように作っているのに・・・。

 とかく先覚者は理解されないのが世の常、とも言いますから…と私なんかが申し上げても何のたしにもなりませんが、さっき、件の私の上司にここのブログを紹介しておきました。非常に興味を持っていたようですよ。

 実は、その方の話として、ウルトラハイをプラスすることで、古いモノーラルの録音が生々しいほどの臨場感をもつのに驚いた、ということでした(もちろん、その前に演奏そのものが聞く者の魂を揺さぶるような存在感をもっていなければなりませんが)。

 なんとか、PARCさんのアルミコーンを入手して、フルレンジ+ウルトラハイのハコを作ってみて、5.1chとか7.1chとかいったものはいらない、と実証してみたいですねぇ――でも、私、恥ずかしながらぶきっちょで……。

 ご意見、ありがとうございました。少しお騒がせしたようですので、ちょっと静かにします。

yoiiro 2008.8.20

ウルトラハイ
書き方が悪かったのでしょうか、私も主張するリボン或はハイル等を聞
いていると頭痛がしてきます。
また、ホーンスピーカーは嫌いでバックロードホーンさえ作った事はあ
りません、ホーンとウレタンエッジは嫌いでホーン.+ウレタンエッジ
のスピーカーを強引に薦める店主とけんかをしてしまった事もあるのですよ。(笑い)
私が希望するのはウルトラハイです。

>出すとしても通常のトゥイーターか、ウルトラハイのどちらかです。

ウルトラハイを安価で出してもらいたいと思います。

keik 2008.8.20

Unknown
 エントリまで作っていただいて有難うございます。

 頑張っても10kHzだと、確かに2wayでは厳しいですね。10kHzからのツィーター作っても、使い勝手が悪いでしょうし、なら20KHz~のウルトラハイってことになるわけですか。

しかし、ウルトラハイを追加するようなシチュエーションって、3Way以上で30~20Kくらいまでがちっと作ったシステムとかですかね?フルレンジに追加するとなると、よっぽどいいユニット(気に入ったユニット)でないと、なんかアンバランスな気もします。

 というわけで、自分もウルトラハイは売れなさそーな気がします(^^;)。用途がハイアマチュアの道楽っぽい感じ。しかしウルトラハイで醸し出される空気感というのは、機会があれば味わってみたいですね。

Opteron 2008.8.20

昔、ビクターで・・
確か、25~30年前ですか、ビクターからリボントウィータ搭載の2WAYだか3WAYスピーカーが、かなりな高域まで再生できるとかで、話題になっていた記憶が。なんかベストなんちゃらにも選ばれていたような。雑誌がこぞっていい記事書いていた記憶が自分にはあったのですが、私的にどうしても好きになれず、ヤマハのスピーカーばかり聞いていた覚えがあります。本当に音がいいと言われるリボントウィータ(まあウルトラハイですか)も聞いてみたい気がしますよね。

PARC Audio 2008.8.20

Unknown
GX333+25様

>きちんとした科学的・理論的裏づけと音に対するしっかりした考え方をお持ちの方にそう言っていただいて

いやぁ、音の世界はなかなか科学的・理論的裏づけというのも非常に難しいものですね。特に私のような凡才にはハードルが高いです。

私見ですが、現代の最新の測定器を使っても測定できている範囲は、人間の耳が感じている情報量のほんの一部ではないかとも思っています。

PARC Audio 2008.8.20

Unknown
yoiiro様

大変失礼をいたしました。お許しください。

>ウルトラハイを安価で出してもらいたいと思います。

出来ればやりたいところですが、たぶんうちがやるとTake-Tよりは高価なモデルになることは間違いないので、なかなか商品性が・・・・・。(^^;

PARC Audio 2008.8.20

Unknown
keik様

ウルトラハイについては、少なくとも現行のUH1は一緒に使うスピーカーは全く選ばない感じですね。それこそ普通の安価なスピーカーとでも十分効果は出ます。正に上質な「味の素」って感じです。

エントリーで書き忘れましたが、このモデル(ウルトラハイ)では通常のトゥイーターに比べレベル調整が非常にラフでOKということにも驚きました。通常のトゥイーターではそれこそ0.5dB違っただけでも全く違うバランスに聴こえたりしますが、このモデルは数dB変えても気持ちよさが増えるだけで本当に不思議な印象を受けました。(これは決して効果が少ないからということではありません)

それともう1点。私も今まで本当に沢山のスピーカーを開発していろいろな方に評価していただきましたが、このモデルを聴いて否定的なコメントを出された方は一人もいませんでした。ソニーのスピーカーに一番厳しいソニーの連中もです。これってスピーカーでは画期的な事なんです。個人的にも、自分の開発したモデルで一番自分で欲しいと思ったモデルも実はこれです。

まぁ、と言ってもSPLを落としていくら安くしても10万円前後が限界でしょうから、やはりコスト的にはアンバランスかも知れませんね。

PARC Audio 2008.8.20

Unknown
Opteron様

ご指摘のスピーカーはビクターのZero(ゼロ)シリーズというものだと思います。確かに当時リボンは珍しかったので、結構ヒットしましたね。

ただしこのリボンは正確に言うと本物のリボントゥイーターではなく、フィルムリボンと言われるフィルム基板上にアルミ箔をつけたもので、本当のリボン(つまり金属リボンのみで駆動)とはかなり違います。

その後も各社の安価なモデルではこのタイプのリボンが多く使われていましたね。確かカーオーディオ用でもあったと思います。ただし当然ながら、100kHz再生などは全く不可能で、普通のトゥイーターとなります。

GX333+25 2008.8.21

うむぅ……(^_^;
>それともう1点。私も今まで本当に沢山のスピーカ
>ーを開発していろいろな方に評価していただきまし
>たが、このモデルを聴いて否定的なコメントを出さ
>れた方は一人もいませんでした。ソニーのスピーカ
>ーに一番厳しいソニーの連中もです。これってスピ
>ーカーでは画期的な事なんです。個人的にも、自分
>の開発したモデルで一番自分で欲しいと思ったモデ
>ルも実はこれです。

 自分で静かにします、といっておいて、もう騒いでいるんですが……そんなこと言われたら、なんとしても欲しくなるじゃあないですか(^_^;。

 でも、ちょっと今日、やっと休みモードになったので、Take-TをSS-3GXの方に付け替えてみたのですが、うまくいきませんでした。Take-Tの美点の一つである(よそのをほめてすみません……そこは同じ元ソニー関係者のよしみということでお許しを)「存在感を誇張しない」というところでバランスが取れなくなってしまったのです。

 ということは、UH1の場合も、ベースとなるシステムとして、ソニー・ピクチャーズのモニター・システムが必要となる、とか……う~む。

PARC 2008.8.21

Unknown
GX333+25様

私見ですが、Take-Tも含めちゃんとしたウルトラハイであれば、あまり組み合わせるスピーカーを選ばないのではとの印象を持っています。

ただし、これを付けてトゥイーターが鳴ってるような感じを強くご希望されているのであれば話は別ですが。もともとウルトラハイとは聴こえないトゥイーターですので。

当然UH1の後継機というより下位モデルを発売するとしても同じ傾向になるかと思います。でも商品企画そのものがまだ何も決まってないモデルに対していろいろとコメントするのも何か変ですかね。(^^;

GX333+25 2008.8.21

夢を語るのは楽しいことです!
PARC 様

 ひとつひとつ丁寧にコメントいただき、ありがとうございます。実は、近年に至るまで、長きにわたって私はSONY党でした。

 過去形で言わねばならない事情はこっちに置いておいて、SS-A5は気が動いたスピーカーでしたよね。SS-3GXをいまだに手元で使っているのも、SONY党だったという事情があるのです。

 さて、たしかにウルトラハイというスピーカーは、たしかにそのような存在だろうと思います。それに、私がほんの少しの間しか試してみなかった、という事情もありますから、まだ「なじみ」が足りなかったのかもしれません。

 でも、やっぱりバランスというものがありますので、その点でSS-3GXにちょっと不足があった、あれはあれで完結したスピーカーとして気持ちよく聴きたい、と思ったので潔く取り外した、とご理解ください。

 ここのブログで、完成品のフルレンジ・スピーカー・システムも拝見しました。美しいですね。あれにUH1よりもお求めやすいウルトラハイがついて商品化されて、見事なスタイルだったら、たぶん一も二もなく買い込むでしょう。

 姿形の美しいキカイは性能も良い、と言われますし、それはスピーカーにもあてはまることだと思います。SS-A5の美しさ、というのは出てくる音の美しさとそれを支える技術のすごさを予感させるものだったと思いますし、PARCさんのユニットを拝見しても、特性表ではなく、この姿形からどんな音が出てくるのだろう、という期待に胸が高鳴るのです。

PARC 2008.8.21

Unknown
GX333+25様

>姿形の美しいキカイは性能も良い、と言われますし、それはスピーカーにもあてはまることだと思います。

確かにそれは言えるかも知れませんね。ただスピーカーは他のオーディオ機器と違い、機能(性能)と形状が直結するものなので、よくソニー時代はデザイナーと喧嘩をしていました。「ちょっとは音のことも考えてデザインしろ」と。私は機能を無視したデザインにはいつも抵抗してました。(笑)

でもそれとは全く逆に、音質のことなど全く無視してデザインだけで大成功しているK国の大手メーカーもあったりするので、商品設計とは難しいものです。でもあちらはTVですが・・・。

Opteron 2008.8.22

思い出しましました。
そうです。ゼロシリーズでしたね。!
Zero-5とかなんかそういう感じでした。
しかし、あのリボンはそういう逸話があったのですね。楽しく読ませていただきました。
当時はリアルオーディオ全盛時代で、高校生のときに
東京の予備校に通っていたのですが、お茶の水駅
近くの楽器店にナカミチのテープデッキを試聴
できるところがあって、予備校が終わった後で
よく聞きにお店に寄り道してました。
それから数年経って、ミニコンポ全盛時代になって
、もうリアルオーディオはずっと終わったと
思っていて、自分の中ではスピーカーはNSシリーズ
が最後のファイファイみたいに思いこんでいました。
でもこうやってスピーカーの自作を経験すると、
実はスピーカーユニットって進化しているのだな
あと思いました。
自分と同じ年代の方で、同じことを思いこんでる
人結構いるんじゃないかと思ったりします。
土曜日だけとかでいいから、Parc本社で
自社製品の試聴ができるショールーム開催
とかがあると面白そうだなあと、個人的に
思ったりします。
わがまま言いましたね。これにて失礼します。

元気です 2008.8.22

普通のCDで効果あるのでしょうか?
SACD関連ではエンコーディングシステム構築で少々係わっていたのですが、ウルラハイツイターは普通のCDでも効果はあるのでしょうか?

PARC 2008.8.22

Unknown
Opteron様

本社(というほどのものではないですが)でのデモ等の対応は諸般の事情により行っておりません。できるだけ販売店様でのデモ機を用意するように心掛けますので、ご了承ください。なおDCS-W3のようなシステム完成品については、デモ機の貸出対応を行う予定です。

ちなみに販売店様でデモ機を設置する件で一番難題なのは販売店様の設置スペースなんです。そのため、ユーザーの皆様から販売店様にこのモデルが聴きたいというリクエストをしていただくことが、PARC Audioにとって一番の援護射撃となります。

PARC 2008.8.22

Unknown
元気です様

通常のCDでも確認しましたが、CDですから当然100kHzなんて入ってないのですが、実はこれでも大きな効果がありました。

これについてはおそらくクロス(20kHz)以下のかなり低レベルの再生音が通常のトゥイーターとして効果を発揮しているようですが、まぁ音が良くなって文句を言うこともないので、あまりそれ以上の確認作業はしていません。

ちなみに、以前ソニーの映像系のオーソリティの方が、「映像で入力系と出力(再生)系の組合せをいろいろとテストしたが、(再生)レンジがお互いに違う場合は入力(ソース)側よりも出力(再生)側の方のレンジを広くしていた方が結果が良かった」とのことをおっしゃっていましたね。これは音で言えば、CD+ウルトラハイの方がSACD+ノーマルスピーカーよりも良いということと同じのように感じます。

なお冷静に考えると、デジタルでよほど急激にカットでもしないかぎり、20kHzクロスと言っても可聴帯域でも-20~30dBくらいで結構出ているわけですから、人間の耳がそれが聴こえないわけはないとも言えますが・・。

ちなみにブログで書いたマルチマイクでの実験の時は、正に30kHz以上をオンオフしてのテストでしたので、超高域再生で効果があること自体に間違いはないと思います。

sohms 2025.2.19

久しぶりにこのエントリーを読みましたが、ハイレゾ全盛の時代ですしBDの普及で20kHz以上のソースも普通に手に入るようになりました。

ニッチとして「20kHz〜96kHz」なんてツイーター、かなりアリだと思います。DCU-F121Wは15kHz位から下がるので、そこから上を担当……が厳しいならいっそ「20kHzまでの既存スピーカーにアドオンするとハイレゾになるウルトラハイユニット」とか。

昨今の情勢を鑑みるに厳しそうですが、私も代表の感じた「驚きの現象」を体感してみたいです

parc 2025.2.20

sohms様

>ニッチとして「20kHz〜96kHz」なんてツイーター、かなりアリだと思います。

そうですね。私もパークとしてやりたいと思っていました。

ただこの記事にあるOEMモデルでは、コストが超弩級のためパークでの製品化は非現実的なので、かなり安価にする必要がありますが、その内容で市場にある一般的なリボンTWとの差別化がどこまで出来るかが最大の難問かと思います。

sohms 2025.2.20

parc様
>>市場にある一般的なリボンTWとの差別化がどこまで出来るか
そもそも市場に40kHz以上を出せるTwがほぼ存在しないので、その時点で差別化ポイントですよ!私はTS-ST910買おうか本気で考えていました。恐らくはDCU-T114Sの様に「自己責任でカーオーディオ」も開けると思います。

また、Parcのターゲット層としてフルレンジ派を意識されていると思いますが、「フルレンジ/従来のスピーカにアドオンするだけで生々しさを追加できる」というのは面白い商品になりそうです。

代表の感じた感動を体験してみたいんですよね……

parc 2025.2.21

sohms 様

>そもそも市場に40kHz以上を出せるTwがほぼ存在しない

そんなんですね。以前の印象(記憶)で、そこそこ安価なリボンTWが結構あったと思っていたのですが、確かに調べてみるとすっかり無くなってますねぇ。
T114Sの40kHzでも上位のスペックになるんですね。意外です。

まぁパークでこれからちゃんとしたリボンを製品化するにしても、パーツで入手困難なものも何点かあるのでハードルは決して低くはないですが、時間があるときに少し検討してみたいと思います。

sohms 2025.3.2

>時間があるときに少し検討してみたいと思います。
是非お願いしますm(__)m

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