10cmウッドコーン DCU-F126W  
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1.N.A 様

1)本システムの狙い
 長年JBL LE14H(ウーハー)を使用した3ウェイシステムを構築し聞いておりました。
 温かみのある低音が大変気に入っており2回のエッジ張替え、1回の着磁を実施し、
 大事に使用してきました。

 しかしながらミッドレンジに不満がありました。
 ミッドレンジは幅広い周波数帯域を取りたいと思っており、
 様々なフルレンジスピーカーを試みましたが、
 どうもしっくりいきませんでした。

 このLE14Hを生かし、低音域からスムーズにつながり、
 更に高音まで一貫した音を実現したいと考え、
 長年フルレンジユニットを捜しておりました。

 ケブラーコーンは耳障りは良いのですが、おとなしすぎだったり、
 他のスピーカーも音に深みがないと思っておりましたが、
 PARC Audioのさんのウッドコーンスピーカーはどうなんだろうと思い立ち、
 今回システム構築をさせていただきました。


2)システム構成
 *ウーハー ユニット JBL LE14H
  BOX  自作、約90L パイプダクトバスレフ

 *スコーカー ユニット PARC Audio DCU-F126W
  BOX (株)ダイトーボイス製MODEL DT-7
     アルテックA-7ミニタイプというふれ込みのホーンタイプのバスレフ仕様を
     密閉箱に改修して使用。

 *スーパーツイーター JBL UT-405

 *ネットワーク
  ウーハー ローパスカットオフ周波数 760Hz -12dB/oct.
  スコーカー ハイパスカットオフ周波数 1,330Hz -12dB/oct.
         ローパスカットオフ周波数 13,600Hz -12dB/oct.
  スーパーツイーター ハイパスカットオフ周波数 20,000HZ -18dB/oct.
 
  その他  ウーハーの能率が高いのでー4dbの固定アッティネーターと、
        インピーダンス補正回路をウーハーとスコーカーに入れる。



3)システム構築後視聴感想

 低音から中高音のつながりが自然で音の立ち上がり、定位、透明感等驚きと感動です。

 色々なソースを確認しましたが、特に残響の広がり、時間経過における連続性と音の周波数帯域に連続性が感じられ、
 それも楽器ごとにはっきりわかります。

 1950年代の古いレコードでもよみがえったようにみずみずしさを感じます。

 ウッドベースの温かみはそのままで指の爪弾きのニュアンスが新たに感じられ、
 ドラムや太鼓の強弱、皮の張り具合の違いによる微妙な響きの違いもくっきり出ます。

 津軽三味線の鋭い立ち上がり、男性ボーカルの深み、女性ボーカルのハイトーンの響き等
 言い過ぎかもしれませんが、どれも素晴らしいです。

 アルニコ製マグネットにしようか迷いましたが、価格以上のものがあるとのご指南を頂き、
 アルニコモデルにして良かったです。

 今回ほど自前のシステム構築の醍醐味を感じたことはなかったです。
 ローコストでハイエンドな音が実現できました。

 今後、更に改善項目としては、スーパツイーターとのつなぎでローパスなし
 又は6dB/-oct.の方が良くなる可能性も追求していきたいです。

 アルニコモデルは限定生産で在庫限りとの話もあり、予算があれば予備品も持てればとの思いです。

 ありがとうございました。