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23.さいたま69様(大阪府在住)
30年ブランクのオールドオーディオファンです。最近、自作スピーカに目覚め、
初めて長岡鉄男氏のバックロードフォン・D10バッキー(FOSTEX Fe108-EΣ付)を自作し、
その勢いでDCU-F131を購入しました。
メインでは、ヤマハR・N602とJBL4312Bで主にジャズピアノを聴いております。
木工素人の方々のチャレンジに向けて、木工超素人の私の製作例をご参考にレポートします。
1.選択理由
D10バッキー(FOSTEX Fe108-EΣ付:10㎝)に満足してはいましたが、
フルレンジ10cmのと13㎝、17㎝とはどう違うのか興味を持つと同時に
ウッドコーンのバスレフはどんな音を出すのかに興味を持ちました。
2.エンクロージャー
ParcAudioのHP掲載の推奨箱(15L)に沿って可能な限り忠実に製作しました。
(推奨通りの15㎜厚の板材)
特徴としては、近隣の木工所を利用してヒノキ無垢材を使用し、
音質改善に良かろうと全ての角に三角形の桟(改善効果不明)を入れて自作しました。
また、上下を除く全て板に共振防止用の桟(薄く長い長方形)を対角線(一方向)に沿って入れています。
はたと困ったのが、バスレフポートの長さと吸音材。HPでは適切に調整‥とのことでしたが、
ポートや吸音材を何度も入れ直すごとにユニットを付け外しするのも実質困難なので、
ネットで検索してエイヤで以下の通りとしました。
●吸音材は背面と底面にのみ薄手のフエルト(約1~2㎜と厚手の金魚用濾過フィルター(約10数㎜)
を張り付けました。
●バスレフポートは、ホームセンターで内径51㎜の推奨のところ内径50㎜の厚手パイプを購入し、
推奨通りの長さ170㎜に切断してもらいました。
尚、組み立て後にサンダーを丁寧に掛ければ、少々歪んでいようと見栄えは案外良くなるものです。
木工ボンドをたっぷり使ったのでびくともしない仕上がりとなりました。
3.スピーカースタンド
スピーカースタンドの音質効果を期待して、ネットで適当なものを探しましたが、
意外に推奨エンクロージャーの底面に合うものがなく、予定外でしたがヒノキ無垢材で自作しました。
(見栄え、音質とも大正解と自己満足しています。)
4.製作所要期間
エンクロージャーの板取から始めて、延べ10数時間程度。(所要日数7日間)
6面の板を組み合わせる一見単純なバスレフ構造ですので、簡単に出来そうだと半ば舐めて掛っていましたが、
全ての板の組み合わせで6面ともバランスよく垂直を取るのが非常に困難であり、
BOX強化のためにホゾ組としたので、木工素人の私には、予想外に時間が掛りました。
5.塗装
ずいぶん迷ったのですが、皆様の制作例を拝見すると大変難易度が高そうですし、
室内作業の汚れも半端ではなさそうなので、当面は保留することとしました。
ヒノキ無垢材の素材を活かすため、近々、蜜蠟を塗る予定です。
6.音質
皆様の体験談にある通り、最初に鳴らしたときは低音の響きに驚きました。
伸びやかなバックロードフォンとは全く異なる厚みのある低音ですが、
お、これがバスレフの低音かと感心した次第です。
30時間くらいのエージングを経た現在、アンプをDenon PMA-600NEとKENWOOD KA-NA9で
WiFiで受けたスマホからBlueToothで飛ばしてAmazonMusicを聞いております。
現在、マランツのネットワークアンプを取り寄せ中で、AmazonMusicHDにチャレンジする予定です。
FOSTEXのFe108-EΣ、FE102NV(純正バスレフ専用箱)のフルレンジを聞いて初めて分かったのですが、
3wayには3wayの良さがあり、フルレンジにもフルレンジなりの良さがあり、
全く別ジャンルの領域の音で甲乙付けがたいという点です。
DCU-F131wは、同じフルレンジのFOSTEXと比較すると、
後者がバランス良く、明るく賑やかで抜けが良く清々しいのに対し、
前者は中低域に重心があり、落ち着いて安定感があり安心して聴くことができる点です。
最初の頃は、スネア等、高音部がもっと前面に出て来ても良いのになぁと思っていたのですが、
エイジングが進むに連れて聴けば聴くほど段々と虜になって来ます。
どこかで聞いたことのある音質だなぁと思って、あれこれ思い悩んだ挙句思い出したのは、
一昔前(30年前)に音響専門店で聞いた何百万もする高級オーディオの音色です。
ちゃらちゃらとしたところのない、落ち着いた大人の雰囲気の音場感、いつまでも飽きずに聴いておられる
暖かさ・柔らかさ・おおらかさ、フルレンジ特有の嫌みのなさにどんどん嵌まり込んでいく思いがあります。
表現が適切ではありませんが、DCU-F131に何か貫禄さえ感じています。
ピアノの色めきとアタック感の再現は、まずは予想通りの高レベルでしたが、
懐かしの「マイルスデビスのAround Midnight」のミュートを効かせた渋いトランペットの響き、
ヒラリー・ハーンの「バッハ・無伴奏バイオリンのためのソナタ」の妖艶で力強く芯のあるバイオリンの響きを聴いたとき、
如何に音質で問題のあるBlueTooth接続とて期待以上のレベルであり、
今後、CD等でソースの音質を向上させた時の音質に更に期待が高まります。
7.費用
ユニットはアマゾンで購入。(税込み11,943円×2:送料込み)
ヒノキ材(15㎜厚) 約9,000円(税込み)
その他 SPコード、ターミナル、木工ボンド等 合計 約34,000円
他との比較が出来ないので余り早計なことは申し上げにくいのですが、
一度製作して見て決して損はしないユニットだと思います。
私個人としては、比較視聴したわけではありませんが、13㎜の選択が正解だった様に思っています。
敢えて問題点を述べるならば、高音域の前に出る軽く透明感のある音色(スネアのシャンシャン音等)なのでしょうが、
ツイッター追加で解決するより17㎝コアキシャルにチャレンジしようと思っています。
これを推奨バスレフにするか大型バックロードフォンにするか目下思案中です。
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