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3.Y.Y様 (埼玉県さいたま市在住) 

 1)型式
  2ウェイ2スピーカー・リアバスレフ型

 2)使用ユニット
  a.ウーファー・DCU-131K2、トゥイーター・DCU-T113S
  b.ウーファー・DCU-131A、トゥイーター・DCU-T113S
  c.ウーファー・DCU-F131W、トゥイーター・DCU-T113S

 3)クロスオーバー周波数
  4kHz -18dB/oct.

 4)BOXサイズ
  W=190_(最大)・120_(最小)、H=330_、D=230_
  内容積=約8.5L
  バスレフポート開口部=直径40_円形
  バスレフポート長=120_、90_(パーツを交換する事で長さを調整可能)

 5)BOX材料
  フィンランドバーチ(15_厚)
   ※今回も、板材のカット及びザグリ加工、爪付ナット加工はMAKIZOUさんに依頼しました。

 6)吸音材
  DCP-A001を天板裏にだけ使用。

 7)使用塗料
  シェラックコーパルニス、エンクロージュアヴァーニッシュ、
  ヴァイオリンヴァーニッシュFP(クリア)、
  ヴァイオリンヴァーニッシュFP(オレンジ)
  以上有限会社日本リノキシン製

  水性ポアーステイン(黒)、水性サンディングシーラー、
  水性ウレタンニス(つや消しクリヤー)
  以上和信ペイント株式会社製

 8)その他
  スピーカーターミナル:CP-236-K(2)/コイズミ無線オリジナル
  ターミナルプレート :BSDAT52/Dayton
  内部配線材     :PARC Audio内部配線材

 9)使用環境等
  部屋:7畳洋間
  機材:プリメインアンプ =A1(MUSICAL FIDELITY)
     CDプレイヤー  =CD2 WOOD(MUSICAL FIDELITY)
     MDデッキ    =MDS-JA3ES(SONY)
     スピーカースタンド=DKS-KIT(山本音響工芸株式会社)

 10)その他
 今回、はじめて2WAYスピーカーを製作しようと思い立ち、今まで所有した事がない素材である
 ケブラーコーンのDCU-131K2と、アルミコーンのDCU-131Aをウーファーに選び、トゥイーターには
 所有しているDCU-T111Sを使用。また、失敗した時の保険としてフロントバッフルを付け替える事
 によりDCU-F121Wも使用できるシステムの製作に挑戦しました。
 各ユニットに適応できるBOX容量とバスレフダクトのサイズをエンクロージャー設計支援ソフトspedを
 使用して計算しています。

 私は、ハーベスやソナス・ファベールの製品のようなエンクロージュアの響きを活かしたタイプの
 スピーカーが好みなので、塗料には楽器用の塗料であるシェラックを使用しました。
 ネットワークについては、2.7kHz -12dB/oct.、4kHz -12dB/oct.、4kHz -18dB/octをそれぞれ
 聴き比べた結果、代表に事前にアドバイスをいただいた4kHz -18dB/oct.が一番良かったので、
 これで決定しました。

 なお、ネットワークは外部独立式とし、現在は仮組みの状態ですが、最終的にはDCP-NB001を
 使用して専用ボックスを製作する予定です。

 また、ネットワーク検討中にDCU-T113Sが発売されたので、トゥイーターをこちらに変更。
 試しに所有していたDCU-F131Wをウーファーとして使用してみたところ、なかなか相性が良かったので、
 使用ユニットとして追加しました。

 製作したエンクロージャーの特徴としては、
 (a)写真1のようにパーツを差し替えることでバスレフ長を変更可能とする事で複数のユニット
   に対応できるようにした。
 (b)上から見ると台形となっていて、サイドパネルの平行面を無くすことで定在波を減少させて、
   吸音材の使用量を減少する。
 (c)DCU-F121Wと、2WAY用バッフルのトゥイーターの中心の高さをそろえる。

 これらによって、フロントバッフルの変更やウーファーユニットの変更をする事で、ひとつの
 エンクロージャーでいろいろなパターンを楽しめるスピーカーが完成しました。
 こういった事ができるのは自作の良さかもしれません。


 11)感想

 *DCU-T113S + DCU-131K2
  さすがにDCU-F121Wと比べてワイドレンジで情報量も多いです。
  明かるい音調で、バランスが良くて一番癖が少なくロック、ジャズ、ポップスなどジャンル
  を選ばず、ウッドコーンとは違った魅力があります。

 *DCU-T113S + DCU-131A
  DCU-131K2と比較すると、低音がよりしっかり出ていて落ち着いた音調です。
  このユニットは、フルレンジでも通用するという意見がありますが、実際にフルレンジとして
  も試してみましたが、私の好みでは十分フルレンジでの使用も魅力的なユニットだなと感じ
  ました。

 *DCU-T113S + DCU-F131W
  フルレンジユニットをネットワークでハイカットしてウーファーとして使用するなんて....。  
  と言われてしまいそうですが、この組み合わせが一番気に入ってしまいました。
  低音の量感はDCU-131Aと比較してもまったく不足が無く、それ以上にウッドコーンの魅力、
  甘美な音色で女性ボーカルが特に魅力的です。
  また、エンクロージャーの響きが加わって、ピアノやヴァイオリン、ギターなどの音色も
  非常に心地良く、良く眠れます.....。
  フルレンジとしては一度も使用していないので比較ができませんが、これはこのままいこう
  とおもいます。


次は、同じような発想で製作待ちとなっているDCU-C171W及びDCU-171W+DC-T111S用の箱の製作に
とりかかろうと思っています。