P3
3.S.O.様 (練馬区在住)
1)システム仕様
使用ユニット
ウーファ:ParcAudio DCU-171PP (〜650Hz)
スコーカ:Onkyo HM500A-MK2 (650Hz〜8kHz)
トゥィータ:Technics 5HH10 (8kHz〜)
エンクロージャ形式
密閉型(内容積 37L、全重量 15kg)
エンクロージャ寸法
巾 340mm、奥行 340mm、高さ 400mm、板厚 15mm
補足
ウーファユニットは、適合する口径で、高域の下降が大変なだらかで、且つ、
F特が大変平坦であるという事で ParcAudio の DCU-171PP にしました。
スコーカ/トゥィータユニットは、透き通った音を求めてのホーン型は現行品に
該当するものが無かった為、手持から夫々、40年前 と 25年前 の旧製品ですが、
スコーカは Onkyo の HM500A-MK2、トゥィータは Technics の 5HH10 にしました。
2)使用期間
本システムは4ヶ月ほど使用しています。尚、サブシステム用で製作したのですが、
最も使用頻度が高くなり、現在は実質メインシステムとなりました。
3)感想/まとめ
結果、各ユニット共、(インピーダンス変動や共振が少なく)素性が良い事もあり、
計算通りのネットワーク定数で、特に隘路も無く、期待通りのF特が得られました。
但し、実測のF特の通り、全可聴帯域(低音域)の再生は困難故、絶対評価すれば、
厳密には HiFi とは言い難いシステムであるとは考えています。
そこで、低域再生能力の改善として、密閉でローブーストを掛けてみましたが、
(小容量故のQo上昇で、Fo共振が増える事で、低域まで平坦になっている丈なので)
ブーストすると、そのFo共振が顕著となり、低域の強調感/音質劣化を生じました。
又、バスレフに改造した所、40Hz辺りまで帯域の拡大が図れましたが、その代償として、
同様に低域の強調感/音質劣化を生じ、トレードオフとなりました。
従って、音質劣化は避けたいので、大きめの密閉型エンクロジャに替え、Qo上昇
を防いだ上、ローブーストに依る広帯域再生を現在検討中です。
尚、今回の DCU-171PP は派手さ控えめの素直な音で、ホーンの透明感と違和感なく、
それを邪魔する事なくスムーズに繋がり、その選択に誤りは無かったと考えています。
又、PPコーンは`80年頃当初はビニル感が強く、今まで導入を避けていたのですが、
今回、本システムに使用し、その憂いは払拭され、これからは定番となりそうです。
所で、目の前に人の気配を感ずる程、繊細、且つ、リアルでありながら、迫力ある音も
可能である事がホーンシステムの大きな特徴と思いますが、今回は、その一端に
多少なりとも触れる事が出来たので、暫くは、本システムで、古いアルバムでも聞き
直して楽しみたいと思います。