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16.Y.D 様 (東京都在住)

1)箱

 ダクトが長方形、現状では吸音材は使用していないなどの相違点があるが、
 貴社の13cmスピーカーBOX組み立てキットに準拠した15cm厚のMDFを使用
 した15Lのバスレフ。

 スピーカー自作の方には有名?な都市型ホームセンターにてカッティングを
 お願いしたところ、2枚ほどミスがあり、へこんでいる箇所があるが、鳴らすのに
 支障はない。


2)再生環境

 PC(Wave)からDACを経て真空管アンプのTU-879S。DACとアンプは若干の
 チューニングを施してある。

 DAC,ONKYOのSE-U55SX・・・オペアンプ・抵抗の交換およびコンデンサを追加

 TU-879S・・・初段の真空管、カップリングのオイルコンデンサなどを交換


3)感想
 DCU-F131PPをバラックで鳴らしたところ、中低音はしっかりと鳴っていた。
 箱にも入れずエージングもすんでいないので高音に関してはまったくお話にならなかった。

 エージングが終わり、DCU-121W(メーカーBOXキット)とセレクターで切り替え、
 主にジャズ(ビル・エヴァンストリオ)などで比較。

 当初出ていなかった高音はDCU-121Wに引けを取らず、しっかりと表現されている。
 ここから先は好みの問題になるのだろうが“みずみずしさ”とか量感となると
 口径の小さいDCU-121Wの方に軍配が上がるが、あくまで音全体からしめる高音の
 割合の話といっていいのではないだろうか。

 中低音、特に低音(ウッド・ベースなど)の音は圧倒的にDCU-F131PPの量感が優れている。
 これは好み云々ではなく、音のバランスとして中低音がしっかり出ているのがはっきりと分かる。

 DCU-121Wにサブウーファーを追加したような感じである。
 中低音がしっかり出ているが、高音もきちんと表現されている。

 今回聴力検査を受けて気がついたのだが、音というのは人によって聞いてる音が違う、
 個人差がある。僕は君より耳がいいから、君は間違っているという話ではない。

 人間加齢により高音が聞き取りづらくなるのは間違いなく、とくに高音の鳴り方に対しては
 個人差が多くでる可能性がある。

 これは個人的な好み、音の鳴り方、スピーカーに対する評価に影響する。

 以上の点を鑑み、個人的にはネットワークを仕込んだり、音像が分かれる2Wayなどには
 あまり興味がないが、高音がもの足りないと思う方は、口径の小さなユニットにするか、
 コアキシャルの物を選ぶとよいだろう。
 ただそれは個人の好みの問題でスピーカーの評価とはちょっと観点が違ってくる。
 
 なお、自宅が集合住宅であるため、大音量での試聴はおこなえていない。
 また比較的小さな音で楽しむ分には現状では吸音材の必要は見受けられない。