P15
15.前橋のF 様 (前橋市在住)
1)使用システム
ボックス :バックロード・ホーン ハセヒロ MM151S
CDプレーヤー :CEC TL5100Z
プリアンプ :EAR834L byパラビッチーニ
メインアンプ :トライオード VP110S(EL34プッシュプル)
2)使用期間
2週間
3)タンノイ・システム12Uをバイ・アンプで聴いていたのを、
ハセヒロMM151S+アルテックCF204−8Aに替えて5年ほどになります。
その間タンノイから替えたことを後悔することもなく、張りのある音が手前に
出てくるのを楽しんできました。
フルレンジスピーカーは初めてでしたが、151Sとの組み合わせで充分楽しめる
ことを知りました。ただCF204−8Aは低音が少なめなので、小型サブウーハーで
ほんの少し低音を付加し、さらにタンノイのときに使っていたスーパートゥイターを
アッテネーターを絞って加えていました。
ビクターからウッドコーンが出て密かに興味をもっていましたが、ハセヒロさんのHP
で貴社のウッドコーンの良さを知り、折から定額給付金が出ることになったのを機に、
MM151Sを5年ぶりにリニューアルすることにしました。
それでハセヒロさんのアドバイスでDCU−F131Wに決め、SSC処理済みのフロ
ントバッフルと併せて注文しました、これを機にMM151Sをタイトボンドで接着し、
油性ウレタンニスの5回塗りとしました。
いよいよF131Wを取り付けて音を出したのが、3月31日でした。
音出し最初に低音がしっかり出るのに驚きました。
これならサブウーハーは要らないので外し、ついでにスーパートゥイーターも外しました。
音出し当初中高音の一部にかさつきがありましたので、右スピーカーに逆相直結で
つないだ左スピーカーを向かい合わせて4時間ほどいつもよりボリュームつまみを
上げた状態で鳴らしておきました。その後テレビの音声を全てオーディオから出して、
テレビを見ている間も馴らしになるようにしました。
その間、家人の居ないときにボリュームを上げてCDを聴くようにして二週間がたった
ところです。そうしてテレビの音声、特に人の声が自然に聞こえるように吸音材の調整
をしています。
NHKのニュース番組や新日曜美術館、N饗アワーそして世界遺産の番組などを対象に
音のバランス、人の声が自然に(特にサ行が)聴こえるように調整し、完璧ではありま
せんがだいぶ良くなってきました。
その間に中高音の一部に見られたかさつきもなくなりつつあります。
現在CF204-8Aと比べて歯切れ良さと音の張りでは少し負けますが、
豊かな低音、艶と厚みのある中低音などで、何を聴いても気持ちよく聴けます。
特にピアノやヴォーカルものは最高ですね。
それと音場感の良さは特筆もので、聴き始めの頃204−8Aに負けていたエリック.
クラプトン・アンプラグトも、今は臨場感も良くボーカルも含めてとても楽しめています。
高音が難物の五嶋みどりの「アンコール」もピアノとヴァイオリンの掛け合いが
広い音場感のなかで響きあい、ヴァイオリンの高音部も耳に刺さらず聴けるようになりました。
それでも高音は少し窮屈な感じもあり、フルレンジの宿命なのかエージングの進みで良くなるのか
これからが楽しみですが、コアキシャルにもちょっと気を惹かれますね。
それでもシェリングやグリュミオーの弾くバッハのヴァイオリンソナタやパルティータなどは
とても良いです。CF204−8Aでは高音がきつくて敬遠していたこれらのヴァイオリン曲も
これからは楽しめそうです。
ジャズではM.J.Qのジャンゴ、モノラルなのに各楽器の音がはっきり聴こえ、音場感さえ
感じさせる絶妙な掛け合いと、ミルト・ジャクソンのヴァイブの艶のある響きがなんともいえません。
ソニーロリンズのモリタート、シンバルの音の変化もばっちりです。
DCUーF131Wは予想に違わず良いスピーカーユニットですね。
今回のリニューアルは大正解でした。音はこれからまだまだ良くなると思います。
小型バックロードホーンMM151Sとのコンビでこれから長く楽しんでいきたいと思います。
この短時日にユニットメーカーとして着々と地歩を固めつつあるのも、製品の優秀性故なのでしょうね。
今回貴ユニットを聴いて納得しています、益々のご発展をお祈りしています。
PS:写真の改造保護カバーはとても有効です。ビニールテープで縁を補強することで、
ユニットのフレームにぴたりと着いて外れません。