
こんばんは。
今日はキットについて、ちょっと補足情報です。
先ずブログでご質問があったバッフルのザグリ加工についてです。これはPARC Audioの特別な加工といったようなものではなく、非常にオーソドックスで地味な手法ですが、その効果は意外に高いものです。上の写真はDCU-F1201Wの例ですが、左側は何も加工していないただの丸穴で、右側がPARC Audioのキットで行っているザグリ加工です。見ていただければ百聞は一見にしかずかと思いますが、通常の丸穴だとユニット背面の開口部が非常に少ないことが分かりますね。13cm以下くらいの小口径のユニットはこの傾向があり、特にPARC Audioのように比較的大きなマグネットを使用しているユニットでは効果絶大なんです。ちなみにこの写真は横から撮影しているので丸穴でも開口部があるようにも見えますが、ユニットの真後から見るとほとんど開口部は見えません。
またPARC Audioのキットでは音質優先のため、ユニットの取付を木ネジではなくオニメ仕様でやっているため、このザグリ加工は4箇所のオニメ部をさけながら行う必要があるため、かなり加工の難易度は高くなります。でもこのような一見地味に見える部分の積み重ねが最終的な音質に効いてくるのです。
同じく一見地味に見えますが結構効果が高いのが、インシュレーター。これも実はいろいろなサイズや材質を比較検討し、一番コストパフォーマンスの良いものを選びました。硬すぎず、柔らかすぎず、大きすぎず、小さすぎずといった感じでしょうか。
あと吸音材は当然PARC Audio製のウール100%の吸音材を使用しています。実はこれについてはちょっと迷ったところがありました。迷ったというのは、ユーザーの皆様にご自分で吸音材の量を調整できるようにするかどうかということ。
これはキットという商品をどのように考えるかで答えは変わってきます。
1)キットとは、あくまでメーカーの考える推奨例であり、指示どおり組み立てればその範囲ではメーカーが意図する最善の性能になるというもの。
→この場合は、当然仕様は完全に固定した内容になります。
2)キットは、ユーザーが簡易にかつ安価にスピーカー製作を出来るようにしたお手軽モデル。
→この場合は、むしろ積極的に吸音材やダクト等は調整できるように
しておく方がベターです。
で、PARC Audioのキットはどちらかと言うと、今のところ1)の方向で考えています。今のところと書いたのは、正直私自身まだ少し迷いがあるのです。本当にこれがユーザーの皆様にとって最善なのか、それとも少しは皆様の調整できる範囲を残しておいた方がより喜んでいただけるのではないか?、と。
もし2)でいくなら、例えば吸音材は少し大きいものを添付したり、数種類のダクトを最初から入れておいて、いろいろ入れ替えて聴いてみるとかのアイデアもあるのですが、逆に皆さんが迷っちゃうかなぁとも思ったり・・・・。なかなか難しいところです。是非皆様の率直なご意見をお伺いしたいところです。
ところでキットの販売状況ですが、予想に反して意外に(?)滑り出し好調のようです。まぁこれは私の予想が、月に数台注文が来ればいいかなぁとかなり弱気の予想をしていたので、それよりは多いというレベルではありますが、販売店様の方でも今後もこの調子で受注があるなら、受注生産ではなく通常の在庫商品として扱ってもいいかもとのお話も少しあり、本当にこれからが楽しみなところです。少しでもクラフトスピーカーの流れがいい方向に向いてくれればいいのですが。
それとちょっとおまけ情報です。PARC Audioのロゴバッチですが、ユーザーコーナーへ情報をいただいた方へお送りしたいとの連絡をさせていただいたのですが、かなりの好感触でした。ちなみに既に住所をお知らせいただいている方には、一方的に送っちゃいますのでご安心を(笑)
正直「こんなもん、いらん!」、とか言われたら悲しいなぁなんて少し心配してたのですが、どうやらOKのようで一安心です。今日は娘の携帯にも貼らせて、会社にも持って行って同僚に配ってきて~なんて言っちゃいました。ちょっとやり過ぎかなぁ。
では今日はこの辺で。
2008年09月06日(土)
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この記事へのコメント
Unknown
冨宅様。
吸音材・ダクトなどですが、私が思うに標準はこれと言う形でキットに入っている方が良いと思います。
後で吸音材など変更する時でも基本に成り、交換してどう変わったかと言う比較がし易く、自分の目指している音の方向も決めやすいかと。(製作精度も影響が大きいと思いますが)
自作しているとこのユニットはもっと良い所が有るのではと言う欲(笑)が出て来まして触ってしまいます。
ザグリ加工ですが私も何時もやっています、言われる様に小口径マグネットの大きいユニットでは真上から見ると穴は見えなく成りますね、背圧が可成り影響しそうな気がしています。
Unknown
yamahiro様
貴重なご意見ありがとうございました。確かにその方がユーザーにはメーカーの主旨が分かりやすいのでしょうね。あまり余計なことを考えない方がいいのかなぁ。
ザグリ加工
今日は、ざぐり加工はどのスピーカークラフトの本にも出てきますが、そんなに効果絶大なのですね!
ズボラな私は丸穴にそのまま付けてしまいました。
箱を作る時に代表に聴けば良かったです(後悔)
しかしオーディオ・クラフトの皆さんの情熱はすごいので吸音材とダクトの長さなどは御自分の好みで変えていく気もいたしますが!
私はコイズミ無線のうたい文句を信じて戸澤式レゾネータと天然ウールをほんの少し使いました。
ど田舎に住んでいますので御社のデモスピーカーを聴く機会がなく、はたしてそれで良かったのかな~
とか思っています。
話は変って、ロゴバッチですが高くてもいいので真鍮プレスで立体感があれば黒の塗装にキラリと光ってカッコいいのになと思います。
音とは関係ないですが真鍮バッフルリングとかピアノ塗装の箱に付けると、もう美術品ですね。
音と関係ない話ですいません。
では失礼します。
ああそれからマルチウェイの完成ネットワークとかキットも出されることを期待しています。
17センチパルプコーンを聴いた方がフルレンジで最高とのコメントがありましたが、ワイドレンジと言うことで2ウェイはそれなりに鳴ると思うんですよね~
初心者の私が生意気でした!
それでは、また。
Unknown
I.Y様
ザグリ加工ですが、10cm以上くらいのユニットなら箱が完成した後でもカッター等で少しくらいならカットできるかも知れませんね。
ただこれは結構危険なので怪我などしないようくれぐれもご注意ください。
>ロゴバッチですが高くてもいいので真鍮プレスで立体感があれば黒の塗装にキラリと光ってカッコいいのになと思います。
たしかに金属の方がさらに良くなるのは分かるのですが、なにぶんこれは売物ではないのであまり予算をかけるわけにもいかず、なかなか難しいところです。
フルレンジかマルチかは永遠のテーマですね。それぞれに長所があり、また欠点もありますので、どっちが良いかという議論はあまり意味がないかも知れません。
強いて言えば、予算やサイズ等に制限をかけないならマルチの方が楽かもしれません。
ザグリ加工
ザグリ加工、高音域の反射で聞感上の周波数特性とか指向性にも影響しますね。
スピーカー本体では、フレームの反射と、フレームとマグネットの間の段差とかもう少し考えて欲しいなと思うのですが、既存品を使用しているPARCさんには無理ですね。
Unknown
マッシ様
>スピーカー本体では、フレームの反射と、フレームとマグネットの間の段差とかもう少し考えて欲しいなと思うのですが、既存品を使用しているPARCさんには無理ですね。
ご指摘のように、これらを改善するために新規で起型した場合、投資対効果を考えるとかなり厳しいかと思います。ただあまりお金をかけずに対策をする方法も少しはあるので、今後また機会をみてご紹介してもいいかなぁと思います。
キットについて
僕はキットは基本、1)でいいと思います。
自作派の人でいろいろ自分で調整したい人はキットでもAタイプを買うんじゃないですかね。
で、ダクトや吸音材は別途自分で用意すること自体も楽しみの範囲かな~と。
PARCさんの吸音材も別途購入できるんだし、そこまでは純正キットに求めないと思います。
どうしても箱は作ってもらいたいからBタイプを買いたい、だけどダクトとかの調整だけは自分でしたいという人はそんなに多くないでしょうし、そういう人は『ダクトはつけずにでも箱は作って欲しくて・・・』と直接代表にお願いしてくるだろうな~と、思います。
もしそういう人が予想以上に多かったら再検討すればいいのかなと。
スピーカーに限らず将来的にやり始めたサービスが狭まると困る人もいるでしょうが、広げる分には構わないと思います。
こだわりぬいたインシュレーター気になりますね~^^
少し寂しい気持ち。
PARC 様
>少しでもクラフトスピーカーの流れがいい方向に
>向いてくれればいいのですが。
最近、訳あってオークション・サイトを覗いてみると、かつて若かりし頃(たぶん、私はPARC様よりほんの少し若いだけの四捨五入すると50歳という年齢になっちまいましたが)あこがれたキカイがいろいろ出ているのに複雑な思いがします。
あの頃、いつかはボクも頑張って自分の手に入れてやるぞ!、と思ったキカイたちもメーカーさんたちも次々に撤退していって、寂しさが募るばかりです。
もちろん、今もハイエンドというジャンルはありますが、その一歩手前の・私らでもなんとか頑張れば手に入るクラスが壊滅状態というのは本当に残念です。
そういえば、かつてはいろんなメーカーからスピーカーユニット単体の発売もなされていましたけれども、今は本当に少なくなってしまいましたね。
でも、こんな貴重な趣味の世界、地上から絶やしてしまうのは本当に残念としかいいようがありません。
どうか、お手持ちの「隠し玉」を繰り出していただき、私は私で、仕事に追われて趣味らしい趣味もない同僚たちに働きかけて、少しは裾野を広げようと考えています。
一緒に、楽しい世界の灯火を絶やさないようにやっていきましょう!
ザグリ加工
箱に成った後からでも簡単にザグリ加工が出来ますよ。
ドリルなどに下記の研磨ホイール(軸付NPホイールNPS)を付けて加工すると短時間で出来ます。
荒さは#60位で良いと思います。
http://www.nihonkenshi.co.jp/product/wheel.html
Unknown
さすらいのあめおとこ様
貴重なご意見ありがとうございました。どうやら、取りあえずは今の方向(1)で進めて良さそうですね。非常に参考になりました。
Unknown
GX333+25様
応援メッセージ、本当にありがとうございます。これからもベストを尽くしますので、今後ともご支援よろしくお願いいたします。
Unknown
yamahiro様
貴重な情報、本当にありがとうございました。他のユーザーの皆様も参考にしていただけますと幸いです。
Unknown
ステッカー有難うございました。
昨日届きました。
次回製作するスピーカーのフロントバッフルに使用させていただきます。
代表がこだわって製作されたステッカー。手にして納得致しました。
非常に綺麗な仕上がりですね。
全て使うほどは製作できないと思いますが、ウッドコーン完全制覇はやってみたいと思います。
DCU-F171Pもかなり気になりますが…..。
問題は置き場所の確保ですね。
Unknown
Y.Y 様
ロゴバッチが気に入っていただけましたようで一安心です。ウッドコーン完全制覇、期待してます。
今後ともよろしくお願いいたします。
麻布さんのページ
W3の写真が入れ替わっていました。
http://www.ritlab.jp/shop/product/box/image/dcs-w3_l.jpg
なるほど、わざと写り込ませて撮るわけですね。さすがにプロですね。
Unknown
keik様
そうなんです。W3のような黒の鏡面仕上げで、なおかつ凹凸の無いスピーカーのような形状というのは、プロにとっても一番難易度の高い撮影になるそうです。
この鏡面を写真で表現するには、何かを写りこませるのが最善の方法のようなのですが、正直私はあまりこの感じは好きではなかったのです。でも実際に写りこみ無しでやってみるとなかなか鏡面の感じが出せず、結局今回のものを採用しました。ほんと勉強になりました。
ちなみにW3のホームページへのアップは現在準備中で近日中には完了できるかと思います。
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