こんばんは。今日はプロジェクトFの正式モデル名を決めたので、お知らせしたいと思います。
1)17cmパルプコーンスピーカー (PARC-L11)
2)1インチアルミドームトゥイーター(PARC-T11)
ご存知のように今までのPARCのユニットは全てDCU-という型番でした。これはDream Creation のUnitという意味でしたが、今回の2モデルはプロジェクトFというサブタイトルが示すようにPARCとしては特別な思い入れを持って開発しているものなので、あえてモデル名にPARCというブランド名をそのまま冠することに決めました。
またL11,T11についても、今までのように口径を表すような機能的なものではなく、ウーファー(Low)の1番目でL11、トゥイーターの1番目でT11というシンプルなものにしました。お気づきの方もいらっしゃるかも知れませんが、T11,L11は私にとって最も思い入れのあるユニットであるソニーのSUP-T11,SUP-L11と同じです。
まぁソニー時代の本格的な開発モデルに比べれば、開発予算や期間などとてもかないませんが、その開発に対しての意欲だけは決して負けません。むしろ、会社(他人)の金で開発するより、少ないながらも自分自身の資産を使って開発を行うという点では、やはりPARCの方がはるかにプレッシャーを感じます。(笑)
うちのようなちっぽけな会社としては、かなり思い切って開発予算や時間をかけ、思い残すことのないように現在も開発は進行中です。最近、自分の中でも「早く開発を終わらせて、発売しようよ」という経営者の自分と、「いや、まだまだここも良くできるぞ!」とどんどん欲が出てくる開発者の自分が毎日のように葛藤していますが、何とか皆さんに喜んでいただけるようなユニットに仕上げるよう、日夜頑張っていますので、発売されましたら是非可愛がってくださいね。
ちなみに上の写真は、真空管オーディオフェアでデモに使用予定の試作BOXです。当初いつものような普通のデザインのBOXでやる予定でしたが、この子たちの実力をより聴いていただくためには、少しBOXもこだわった方がいいかと思い、こんなものも検討を進めています。このようなタイプは私も始めてだったので、どの程度の効果があるかちょっと心配でしたが、塗装無しの状態でもちょっと驚くぐらいの良さが出ており、これは嬉しい誤算でした。ただ噂では聞いていたものの、このような積層MDFのタイプは完成後の寸法の変化が激しく、ちょっとバッフルを外しておくと、もう入らないといった感じで、現在依頼しているピアノ塗装でどの程度落ち着いてくれるかが最大の懸案事項です。何とか真空管フェアのデモで無事使えるといいのですが、ひょっとしたらヒビだらけで使い物にならないかも・・・・。(^^;
この記事へのコメント
PARC 様
このところ、ちょっとした私事で眠れない夜が続き、今晩も目を覚ましてしまって寝付けないまま、なんとなく開いてびっくり……完全に目が覚めました。
うっとりするような形ですね、これ。樽型というんですか――かつてのAPM-6monitorで、ちょっと困った経験がありますが、これは絶対そんなことはないでしょう。このまんまでも十分サマになっていますが、これに漆黒のピアノ塗装が乗ったら……いや、その時はぜひ、沈金でPARC-L11/T11と入れて欲しい、とか……いや、その前にまずは音だ等々、見果てぬ夢は尽きませんが、とうとうここまで来ましたね。
自分のことになって申し訳ないんですが、そんな時って、早く休むべきなのに、なんとなく撫でたりさすったり眺めたりして、無駄に時間を過ごしたくなったりはしませんか? 私はしばしばそういうことになりがちな性分なんですが、自分のことで他人を推し量ってはいけませんね。
プロジェクトFの開発も佳境に入り、市販ももうすぐなのかと思うと、とても楽しみです。
頭の中では、クロスオーバー周波数は何kHzにしようか、スロープはどうしようか、箱は密閉にするかパスレフにするか、バッフルに段差をつけてタイムアライメントをとるか、面一バッフルでシンプルにいくか、デンマークのハイエンド御用達メーカーのユニットと比較したらどうなのか等々、楽しく作る想像を繰り返しています。
あとは私の財布次第になってくるわけですが、アルニコマグネットと手作りのような少量生産の御社旗艦モデルとなれば、PARC-T11 1本4万円 PARC-L11 1本10万円?くらいと予想し、節約に励んでおります。
お久しぶりです。
やっと、雄姿をみしてくれましたね。
御聞きします。L11、T11とも既存のPARCユニットと同じフレームサイズでしょうか?
丁度、PARC17cmウーハーのBOXを作っている最中でして、プロジェクトFのユニットも気になり、バッフル面だけあと回しにしていました。こちらもかなり凄いBOXです。板厚30㎜
使用でして、「F]「いつでもこいやー!」にしています。
ユニット発売まで、171Aor171PPで遊んでます。
購入にあたっての唯一のハードルは、嫁の形相次第でしょうか(爆笑)
発売は年末かな?
F122Wは売り切れみたいですね。おめでとうございます。
修正です。
F122Wは麻布オーディオさんにまだ少々在庫あるみたいです。
欲しいけど、BH作っても置き場所ないからな・・・残念。
>>このような積層MDFのタイプは完成後の寸法の変化が激しく、ちょっとバッフルを外しておくと、もう入らないといった感じで
えーっ。そんなシビアなものなのですか。
ハセヒロさんのBHキットも結構乾燥して縮みます。(内部まで塗装済みでも)
フィンランドバーチなどの合板でも積層構造にすると乾燥によって縮むみたいです。
ちなみに、この箱は販売する予定はあるのでしょうか?
画像を見て気になっている方が結構いるのではないかな?と思います。
GX333+25様
>かつてのAPM-6monitorで、ちょっと困った経験がありますが、これは絶対そんなことはないでしょう。
APM-6の件は初耳ですが、どんなことがあったのか気になりますね。
>このまんまでも十分サマになっていますが、これに漆黒のピアノ塗装が乗ったら……
写真では分かり難いですが、バッフルの処理も少し凝ったことを検討中です。まぁこれについてはまた後日。
佐藤広道様
>プロジェクトFの開発も佳境に入り、市販ももうすぐなのかと思うと、とても楽しみです。
ありがとうございます。でもこちらはプレッシャー増えまくりで大変です。(^^;
>バッフルに段差をつけてタイムアライメントをとるか、面一バッフルでシンプルにいくか、
今回はシステム調整にあまり時間をかけられないのでデジタルチャンデバを使っているため、タイムアライメントは簡単に調整ができるのですが、あらためてアライメントの必要性を痛感しますね。これを見ちゃうと、ちょっとアナログNWは気が重くなったりします。
>PARC-T11 1本4万円 PARC-L11 1本10万円?くらいと予想し、節約に励んでおります。
なかなかいい線ですが、T11はちょっと予算オーバーになりそうです。ごめんなさい。
らーめん親父様
>L11、T11とも既存のPARCユニットと同じフレームサイズでしょうか?
はい、今回は同じにしています。ただT11はオープニング径は同じですが、端子位置の切欠き部だけ少し形状が違っています。
>板厚30㎜使用でして、「F]「いつでもこいやー!」にしています。
まだユニット自体も最終仕様ではないので断言はできないのですが、現時点での途中経過では、この子たちは全体にがちがちに固めた箱よりは写真のような適度に鳴ってくれる箱の方が相性がいいように感じました。まぁこれはお好みではありますが。
>購入にあたっての唯一のハードルは、嫁の形相次第でしょうか(爆笑)
皆さん、ご苦労されているようですねぇ。女性はどんどん強くなりますからねぇ。
>発売は年末かな?
何とか年内には受注開始といきたいところですが、どうなることやら。先ずはフェアでの皆さんのご評価次第でしょうか。
>F122Wは売り切れみたいですね。
たしかにコイズミ様では完売になってましたね。あとは六本木様とハセヒロ工業様という感じでしょうか。
とりごん様
>えーっ。そんなシビアなものなのですか。
はい、私もびっくりしました。最初の寸法からすると、既に10mm近くはちじんでますね。この手の箱を製作されている同業の方からお話は聞いてましたが、ここまでとはほんと驚きです。
Y.Y様
>ハセヒロさんのBHキットも結構乾燥して縮みます。(内部まで塗装済みでも)
そうでしたか。じゃあ、フェアでの音出しも微妙かなぁ・・・・。
>ちなみに、この箱は販売する予定はあるのでしょうか?
特に決めてはいませんが、リクエストがあれば販売することも可能です。構造的に高さ方向はMDFの枚数で自由に調整ができるので、プロジェクトF以外のユニットでもバッフルを作れば自由に使えるのがメリットですかねぇ。既にNC加工のプログラムは完了しているので、次回からは少し安くできますね。
でもこれだけ寸法変化が激しいと、ちょっと完成品として販売するのは無理かも知れません。
PARC 様
>APM-6の件は初耳ですが、どんなことがあったのか
>気になりますね。
APMのことは、お気に障るかもしれないと思ったので、できるだけ控えめにしたかったのですが(笑)。
若かりし頃、名古屋に住んでいまして、繁華街にSONYのブースがあったのですが、そこでAPM-6 monitorの試聴があるというので、いそいそと出かけました。
当然、機材はESPRITの最高機種でがっちり固めてあって、音源もPCMでライブ録音したクラシック、という「悪かろうはず」のない環境だったのですが……疲れ果ててしまったんです。
悪い音では絶対になかったのですが、猛烈な分解能であらゆる音を強力な拡大鏡で見せつけられたようで、くたびれてしまったのですね。試聴を終わって、外の騒音の方が心地よかった、という経験があり、今でも山手線で品川のソニー本社地区の中にある樽型のビルを見ると、そのことを思い出します。
ま、それはそうと、木材ってのは「動く」といいますが、MDFも「動く」んですね。お天気によってスピーカーの音がなんとなく機嫌が良かったり悪かったりというのを多少なりとも経験はしていますが、そこらにも少し原因があるのかもしれませんね。他者のことで悪いですが、n-modeさんがレファレンス用としてオール・ジュラルミンのエンクロージュアを持つスピーカーにしたのもわかる気がします。
このフォルム、とても気に入りましたが、先立つものに加えて、少し気になるところが出てきたのは困ったような、ちょっとほっとしたような(←どこがだ?)……(苦笑)。
GX333+25 様
>悪い音では絶対になかったのですが、猛烈な分解能であらゆる音を強力な拡大鏡で見せつけられたようで、くたびれてしまったのですね。
音質のお話だったのですね。てっきり形状からくる何かのトラブルがあったのかと思ったので。
まぁAPMの音質に関しては、私はあまり多くを語りたくないので、どうぞスルーしてくださいませ。
>n-modeさんがレファレンス用としてオール・ジュラルミンのエンクロージュアを持つスピーカーにしたのもわかる気がします。
正直なことを言うと、あのモデルは私とは対極の考え方かなぁと思います。アンプ自体の細かい差をはっきり表現するためには、ああいう方向が向いているのかも知れません。PARCの場合は、先ず気持ちいいというのを優先させるので・・・・。
随分とコイルと言うかドライバーと言うか、コーン紙の後ろの部分が大きいような・・・ 固形燃料が入ってるとか、魔法瓶になっているとか言うことではないんですよねぇ。
神奈さん様
>コーン紙の後ろの部分が大きいような・・・
磁気回路部が大きくなっている理由は、内部にもう1枚ダンパーが内蔵されているためで、詳しくは下記をご覧ください。
https://dream-creation.jp/blog/384
ついにプロジェクトFの箱完成ですね. (サンプルですが).
わざわざMDFを積層にしているのは, 中でノーチラスみたいに渦巻になっているのでしょうか?
# すいません. 企業秘密ですよね…
よく見ると, 後ろのほうが筒型では無いような. 楕円でしょうか? ソナスみたいな楽器のようなかんじでしょうか.
表面をツキ板加工は出来るとカッコいいのですが.
(収縮をとるのにどれくらい時間がかかるかですね)
オーディオフェアで現物が見れるのを楽しみにしてます.
nhaka 様
>わざわざMDFを積層にしているのは, 中でノーチラスみたいに渦巻になっているのでしょうか?
いや内部は通常のBOXと同じです。ただし、断面部の板厚は均一板厚ではなく徐々に変化するように工夫をしています。
>よく見ると, 後ろのほうが筒型では無いような. 楕円でしょうか? ソナスみたいな楽器のようなかんじでしょうか.
背面部は前面と同様にフラットです。側面部のみが大きなR形状になっています。またバッフル部は別ピースで、表面処理をしています。
>表面をツキ板加工は出来るとカッコいいのですが.
寸法がもっと安定していれば突き板も考えられますが、ちょっと現状では厳しいかも知れません。
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