価値観の共有

2010年05月13日(木)
こんばんは。商品情報がずっと続いていたので、今日は少し気分を変えて、ちょっと雑談をしたいと思います。

私は何回かの転職を経験しましたが、その中で一番短い勤務となった韓国時代。毎日土日も関係なく四六時中仕事のことを考えている今の状態に比べると全く真逆というか、本当に暇で毎日定時退社をするというある意味非常に楽な勤務でした。かといってすごく厳しい開発ノルマがあるわけでもなく、極論するとただ会社に行ってれば毎月決まった給料が振り込まれるといった感じで、これで文句を言ったら罰が当たると言われるかも知れませんね。でも私を含めて多くの日本人エンジニアが数年で退社しているのが現実で、特にソニー出身者は私を含めて定着率が悪かったように感じます。

ソニーやビクター時代もいろいろ嫌なことは沢山ありました。V社では社内抗争みたいなことも経験しましたし、ソニーでは前からだけでなく後ろからもいっぱい鉄砲の弾が飛んでくることも結構あり、毎日定時なんていうわけにも当然いかないわけで、物理的な条件だけで言えばこちらの方がずっと厳しかったかも知れません。でも今から思えば、それはそれで楽しい思い出となっているのです。

では両者の差は何なのか? 私が韓国文化にあまりなじめなかったことは事実です。確かに韓国の辛い料理が苦手ですし、正直なところ韓国料理でうまいと思ったのはサンゲタンくらいでしょうか。韓国料理でよく使われる香辛料の匂いも苦手です。また彼らのメンタリティやキャラクターもあまり好きとは言えません。(冬ソナのユン様のような感じのタイプの人は少なくとも私の周りにはいませんでしたね。)

でもそんなことは本質的なことではないのです。仕事を進めるうちに気がついたのです。一番大切なことは価値観を共有できるかどうかだと。何か難しい話のように感じるかも知れませんが、話は非常に単純です。要は、自分がいいと思うものに対して心から共感してくれるメンバーが回りにどれくらいいるかということなのです。ソニーやビクター時代には、黙っていてもいい音を出すと「これ、いいよね」と心から喜んでくれる仲間が沢山いました。特にソニー時代、担当者の間でも、「こんなレベルの商品を出してSの4文字を汚すくらいなら、この商品は出さない方がいい」というようなことが普通に会議で議論されていましたし、ソニーとしてこのレベルは絶対に守ろうというような意識を多くの社員が共有していたと思います。この点については、ビクター時代ではなかったことなので最初本当に感動したものです。(もちろん、ビクターがいい加減に商品を作っていたということではありませんよ)

人間は不思議なもので、水や空気がいい例ですが、そのものがあるうちはその有難さを実感できないことがあり、私もこのことに気がついたのは韓国勤務時代、ある開発ユニットを日本のスピーカーベンダーに製造委託の検討をしていた時のことでした。そのベンダーの試聴室で出来立ての開発サンプルを試聴していた時、相手のベテランエンジニアが一言「冨宅さん、これほんといい音ですね」とポツリと言ったのです。そのエンジニアがありきたりのお世辞を言うような人でないことは十分分かっていましたし、またエンジニアである私も彼が本心からそう感じていることは十分理解できました。実際その時のユニットは自分で言うのも何ですが、ほんとうによく出来ていたと思います。この言葉を聞いた瞬間、私は思い出したのです。「そうだ、今までこういう瞬間のおかげで、それまでたまっていたいろいろなストレスも一気に吹っ飛んでいたんだ」と。そう言えばこういうゾクッとするような瞬間が最近ないなぁと・・・。まぁあまり具体的なことは書けないのですが、向こうでは音というような感性が中心のことに関しては「ぬかに釘」というか「暖簾に腕押し」というか、直ぐに「それの特性はどうなってるのですか?」というような発言が出てきて、本当に興ざめすることが結構ありました。まぁ私からすれば「ツベコベ言う前に、先ずこの音を感じろよ!」と。

まぁ今日言いたいのはそんな韓国時代の愚痴ではなくて、今PARC Audioとしてやっている現在の私は本当に幸せ者だなぁということなんです。(ちょっと前置きが長かったですね) だって、沢山のユーザーの皆様から自分の作り上げたユニットやシステムの音を喜んでいただき、その音の方向性に共感していただいている。これって本当に素晴らしいことだと思いませんか。こういうユーザーの皆様と価値観を共有しているという思いは、ソニー時代よりもより強く感じます。思い起こせばPARCを始めた2007年末、まだPARCのことなど誰も知らない時、毎日のようにネットを検索して誰か何かコメントを書いてくれていないかなぁと探していた時、keikさんの13cmウッドコーンのブログを見つけ「このユニット気に入りましたよ」の一言に天にも昇るような気持ちになったことは今でも決して忘れません。「サルもおだてりゃ木に登る」です。(笑) PARCのユーザーにはリピーターの方が多いことも本当にありがたいことだと思います。メーカーにとってはどんな賛辞よりも、また次の商品をご購入いただいたということが最大の評価と感じています。だって大切なお金を使って商品を購入するということは本当にその商品やそのポリシーを気に入っていただけなければ難しいことだと思うのです。

まぁ今日はちょっとまとまりの無いエントリーになっちゃいましたが、今後もPARCはこの皆様との価値観の共有ということを大切にしながら商品化を進めていきたいと思います。では今日はこの辺で。

この記事へのコメント

穴 明太 2010.5.14

Unknown
なるほど、彼の国のSPエンジニアはそんな感じだったのですか。
深く付き合ったことはないですが、小説やドラマを見るとエモーショナルな演技、描写は日本に無い良い感じなのに、プロットの論理的構築などは重視していないようなので、てっきりSPも聴感重視の傾向だと思っていました。わからいないもんですね。

SMOKY 2010.5.14

Unknown
私も若い頃は容易に回りに溶け込まなかった性格もあり何度も転職してきましたが、いろんなことをやってきて実感しているのは、お客様なり関連機関の方々なりの信頼を得て感謝されることが一番だということです。
こういう認識を得た上で自作スピーカーの設計をしていると、例えば板取図を引く際も裁断は業者に依頼する訳ですが、なるべくカット回数が少なく切り易い方へ(業者が仕事しやすいように取り計らい)修正を繰り返し、結果として当初よりも良好な設計ができあがるという実感があります(昔はもっと自分の構想のみで頭が一杯だった)。そうやって設計した箱にユニットを取り付けて良い音が出るかどうかは別問題ですが。
それにしてもこのブログは、今回のようなお話があったり、私も含めたいい加減な自作派に冷水を浴びせかけるような話があったり、他社のユニットを薦めたり、面白いですね。でも文筆に関してはアマチュアである筈の冨宅さんにプロの文筆家であるオーディオ評論家を上回る文章が書けるのであれば、素人の私(一応10作ほど作ってきましたが、ベテラン、達人からは程遠いです)による設計箱が冨宅さん設計キットを凌ぐことも不可能ではない?
最後は冗談ですが、コメントの少なそうなエントリーの際にまたお邪魔させていただきます。
ではまた。

倉田 智朗 2010.5.14

Unknown
やはり技術者のよろこびですね。
私もフリーソフトを作成してそれを使っている人がいるところを検索して見つけときは、心踊りました^^

ところで別のメーカーのデモの話でも、スピーカーをなぜ中央に向けるのか説明に困ったというのも聞いた気がします。中国だったかな?

中国にピュアオーディオの時代はこないのでしょうかね?すごく大きな市場だとおもうのですが

ちょっと話は変わりますが、梅田のヨドバシカメラはPARC Audioの列が棚に2段と結構プッシュしてくれている気がします。
昔はウッドだけだったのにずいぶん賑やかになりましたね。
後は大阪ではPARC Audioのユニット、河口無線で見ることが出来ました。
音が聞けるのは、河口無線だけかな?

PARC 2010.5.14

Unknown
穴様

>てっきりSPも聴感重視の傾向だと思っていました。わからいないもんですね。

あくまで私の個人的意見ですが、彼らは数字等で表せるスペックなどには興味を示したり評価をしますが、感性的なことに関しては非常に鈍感な印象を強く受けました。(もちろん私が経験した範囲での話ではありますが) 例えば、日本では職人の技などに対して多くの方が畏敬の念を抱くのとは大きく違う感じでしょうか。スペックで音が評価できるならとっくに最高のスピーカーができているはずですね。そういえば、音の評価をコンピューターで自動で行うということもやってましたが、これなんかも国内メーカーが随分昔にトライして諦めたことなんですが・・・。

PARC 2010.5.15

Unknown
SMOKY様

>私も含めたいい加減な自作派に冷水を浴びせかけるような話があったり

そんなつもりは毛頭無かったのですが、そういうふうに感じさせていたとしたら、私の不徳のいたすところです。でも本音を隠した何でもOK的な営業トークは苦手なので、お許しください。

>素人の私(一応10作ほど作ってきましたが、ベテラン、達人からは程遠いです)による設計箱が冨宅さん設計キットを凌ぐことも不可能ではない?

はい十分可能だと思います。私はあくまでユニット屋が本業で、システム調整に関しては門前の小僧ですので。漁師料理のような感じでしょうか。 それに、音の世界に絶対にはありません。組み合わせは無限ですし、実際に確認してみないと分からないことは毎回あります。100の屁理屈より、1の実践(確認)です。若い連中にも、「同じ試作回数ならたぶん負けないけど、量で勝負されたらベテランも負けることがあるのがこの世界。だから若いうちは労をおしまず、時間と金の許す限り確認をしなさい」とよく言ってました。

PARC 2010.5.15

Unknown
倉田様

>梅田のヨドバシカメラはPARC Audioの列が棚に2段と結構プッシュしてくれている気がします。

そうでしたか。ヨドバシカメラ様は秋葉店などでもかなりの展示をしていただいており、本当に感謝しています。PARCは地方での販売店が少ないので、やはり全国展開の販売店様は有難いですね。

GX333+25 2010.5.15

Unknown
PARC 様

 前から後ろからだけではなくて、横からも、果ては闇からも鉄砲玉を撃たれ続けてきた過去を持つ人間だけに、私はこの国のありように、おそろしく辛口な人間になってしまい、家族からは「性同一性障害」ならぬ「祖国同一性障害」などとからかわれていますが、この国の美点の一つとして、「手の仕事に尊敬の念を惜しまない」という伝統を挙げることはできます。

 中国から来た人などと一緒に仕事していて、私の方が年上で身分的にも上にいるにもかかわらず、些末な機械の扱いを私自身がやっているのを見て、「アメリカや中国じゃ秘書がやることでしょ? その時間、無駄と思いませんか?」と尋ねられることはしばしば。

 しかし、「いや、こうしている時間に頭の中が整理されて思わぬ知恵が浮かぶこともあるし、全然関係がなさそうなことの間に、意外と似たところを見つけて、後で役に立つことがあるから、こういう時間は貴重なんだよ」と答えると、歴史に詳しい件の中国人いわく「日本人は、昔から手の労働と頭の労働とを差別しないね。中国ではまだまだ手の労働を軽蔑するところがあるから」と納得した様子でした。

 理屈抜きにまず手を動かしてみる(実は、当の本人がなかなか実践していないのですが)、ってのは意外に役に立つことが多く、これまでにもとにかくやってみよう、で局面が開けたことはたくさんありました。

 音の世界も思い込みや理屈ではなくて「やってみる」が大事、というところはずいぶん経験してきましたが、家庭内となると各方面への気配りが大切で、気をつけないと内乱状態に陥るのは悩むところですね。

穴 明太 2010.5.15

理解できました
そうか、儒教文化の国ですからね、SP造りは職人技の部類に入るということか、
理解できました。
彼らは経営や文字や詩文等、管理的抽象的机上的な仕事にステータスを見出し、実技実務であるモノづくりは軽視蔑視する、
伝統的な思考パターンがオーディオ評価にまで無意識にも影響を与えているとは想像もできませんでした。
やはり、郷に入ってみないとわからないものですね。

梅田のヨドバシではPARCさんの10センチ小型黒箱入りが試聴出来ますよ。先週2度目の試聴をしてきました。
以前聴いたときとソフトが違っていたので、今度は、低音もサイズ以上の量感が有ると思いました。切り替えスイッチで十数通りの選択が出来るようになっています。
他のSPではF社の最新BHなども聴けるようになっていまして、それも聴きましたが、
お世辞抜きでPARCさんがダントツのパフォーマンス、鳴りっぷりでしたよ。
近くの人は聴かれるといいです。ショーケースの反対側で、普段は鳴っていないようですが、電源も入っているし、ドンドン勝手に鳴らしても何も言われませんので、気のすむまで聴いてきました。
私も関西が長くなっているので、性格が積極的に成ってきているようです(単に図々しくなっただけか?)

SMOKY 2010.5.15

Unknown
「冷水を浴びせかけるような」というのは賛辞のつもりだったのですが、PARC様を恐縮させてしまったとすればそれこそ私の不徳の致すところです。これからも刺激的なお話も含めて期待しておりますので。
ところでPARC製フィルムコンデンサーはコイズミ無線や六本木工学のHPにも見当たりませんが、どこで手に入るのでしょうか?

nobu 2010.5.15

Unknown
皆さんのコメントを見て、とても感銘しています。
外国文化は良く知らないので否定出来ませんが、私の様な零細製造業でも誇りを持ってモノ作りをしています。
また、そうゆう職人気質がある日本に生まれたことも感謝しています。
PARCさんの様な、ハッタリが無く正直な職人気質があるメーカーはとても魅力的に感じます。

nobu 2010.5.15

Unknown
追伸
聴いてるジャンルも似ているのが、更に嬉しかったりします。

PARC 2010.5.15

Unknown
GX333+25様

>この国の美点の一つとして、「手の仕事に尊敬の念を惜しまない」という伝統を挙げることはできます。

そうですね。それを忘れない限り、日本は決して海外に負けないと思います。(いや、そう信じたい)

>「アメリカや中国じゃ秘書がやることでしょ? その時間、無駄と思いませんか?」と尋ねられることはしばしば。

韓国でも私が試作スピーカーを自分で運ぼうとすると、部下の若いエンジニアから「冨宅さん、部長がそんなことをするのはやめてください。私が怒られます。」と言われてしまいました。あちらでは地位(肩書き)に対してのプライドが異常に高い感じで、本当に面食らいました。スピーカー屋が自分でスピーカーをいじらなくてどうするって思うのですが、あちらではそういうことをしていると逆に変に見られて、一見かっこいいけど実は中身の何も無いレポートを出す者が評価されたりします。日本だとそんなことを言ってるやつには逆に雷を落としてやるのですが・・・。日本がそういう感じにならないことを切に祈ります。

PARC 2010.5.15

Unknown
穴様

>彼らは経営や文字や詩文等、管理的抽象的机上的な仕事にステータスを見出し、実技実務であるモノづくりは軽視蔑視する

ということで、少なくともオーディオの世界では彼らが本質的に世界トップになることはないような気がします。ただ最近はユーザーの方も安くてそこそこ鳴ればデザイン重視で購入する方も増えているようなので、数だけで言えばちょっと分かりませんが・・。

>お世辞抜きでPARCさんがダントツのパフォーマンス、鳴りっぷりでしたよ。

そうですか。それは嬉しいお話です。本来PARCは店頭効果を狙った音作りはしていないのですが、音離れの良さでそう聴こえるのかも知れません。

PARC 2010.5.15

Unknown
SMOKY様

>「冷水を浴びせかけるような」というのは賛辞のつもりだったのですが、PARC様を恐縮させてしまったとすればそれこそ私の不徳の致すところです。

そうでしたか。安心いたしました。私こそ理解力が乏しく誤解してしまい申し訳ありませんでした。

>これからも刺激的なお話も含めて期待しておりますので。

了解しました。業界関係者から刺されない範囲で本音トークをさせていただきます。(笑)

>PARC製フィルムコンデンサーはコイズミ無線や六本木工学のHPにも見当たりませんが、どこで手に入るのでしょうか?

現在のところ、諸般の事情でフィルムコンデンサーは10個の組み合わせセットのみの販売とさせていただいております。価格もかなり思い切ったものにしていますので、是非そちらをお試しいただければと思います。

PARC 2010.5.15

Unknown
nobu様

>私の様な零細製造業でも誇りを持ってモノ作りをしています。また、そうゆう職人気質がある日本に生まれたことも感謝しています。

企業の規模は全く関係ありません。大事なことはその内容だと私は思います。PARCも社長一人の超超零細企業です。(笑)
もちろん大企業であれば研究費などに余裕があるので、零細企業では出来ないようなことも検討できるということもあるとは思いますし、私自身もずいぶん会社の金を使っていろいろな経験をさせてもらったことには感謝しています。ただもっと重要なことは、モノ作りに対しての基本的な考え方ではないかと思います。それを軽視するようになったら日本も終わりです。最近のソニーの外人トップが「ソニーはソフトの会社になればいい」などというようなことを言ったとかという噂を聞くと、本当に悲しくなりますね。

>PARCさんの様な、ハッタリが無く正直な職人気質があるメーカーはとても魅力的に感じます。

ありがとうございます。うちの取柄はそれだけですから。

穴 明太 2010.5.17

雑談でスミマセン。
ひとしきりコメントも出尽くしたたようなので、カテ違いの雑談をお許しください。
社長は韓国時代、社内でのコミュニケーションは英語だったのですか?
私は彼の国にちょっと旅行しただけなので分からないのですけれど、街では英語は全く通じませんでした。一流メーカの社内ですと街とは違っているでしょうね。
韓国では専門オーディオのニーズは有るのでしょうか?
日本はそれなりにオーディオの歴史も有るのですけれど、彼の国ではどうなんでしょう。
韓国の音楽はトラディッショナルなものから現代ものまで色々好きですが、
とてもダイナミックだし繊細なニュアンスも感じます。
音感に優れた国民性と言う印象ですが、社長はどう感じましたか?
色々質問してスミマセンが、答えられる範囲で、いつでも結構です。
日々お忙しいというのに、ヒマなファンで申し訳ありませんです。

junichi 2010.5.17

初めまして
ホームページでPARC Audioの一押のモデルと紹介されている「DCU-F131PP」をカーオーディオで使わせて頂いております。

いろいろお伝えしたいことがあるのですが文章を書くのが苦手なもので手短に・・・。

PARC Audioの音に対するポリシーや、職人〈とあえて呼ばせていただきます)としてのこだわりにとても魅力を感じます。

これからもがんばってください。

先日、「DCU-F131P」・「DCU-F131W」・「DCU-F171P」を追加で購入させていただきました。

また書き込みさせて頂きます。

PARC 2010.5.17

Unknown
穴様

>社長は韓国時代、社内でのコミュニケーションは英語だったのですか?

直属の部下で一人かたことの日本語を話せる者がいたので基本は日本語でやってましたが、ややこしい話になると私のブロークンイングリッシュが飛び交っていました。(笑) 怖いのは、伝わったつもりが、その通訳のレベルで翻訳されるため結果として全く違うニュアンスで相手に伝わることで、最初はよく誤解のためもめることがありましたね。英語なら、少なくとも自分の言葉で相手に仕えることが出来るので、最終的には相手が英語が分かる場合は英語でということが多かったように思います。

>街では英語は全く通じませんでした。一流メーカの社内ですと街とは違っているでしょうね。

たしかに、街で英語を話せる人は非常に少ないですね。日本語はもっと少ないですが・・・。社内も少なくとも私の周りでは非常に少なかったですね。昔は社内では日本を話せる人が結構いたようですが、今は若い人はやはり英語を勉強しているように感じます。蛇足ですが、彼の地では基本的に反日感情が結構強く、いろいろな意味で日本に追いつけ追い越せでやってますが、本心は大嫌いという感じが強いように感じました。特に海外経験が無い人はその傾向が強いようです。まぁこの辺のことを書き出すと、このネタだけで当分ブログが書けるくらいいろいろなエピソードがありますが、それはまた機会をみてぼちぼちと・・・。

>韓国では専門オーディオのニーズは有るのでしょうか?

オーディオファンは意外に多いように思います。毎年開催されるオーディオフェアも立派な会場で、来場者も多いので驚きました。会場で出ている音も、日本よりもいいかも知れません。

>音感に優れた国民性と言う印象ですが、社長はどう感じましたか?

私がいた部署はTVの部隊だったので特にそうかも知れませんが、そういう雰囲気は全く感じませんでした。部下に一人大学のマスターで韓国のオーディオメーカー出身者がいましたが、プライドだけは超一流でしたが、実力はまったくダメで、私に音に関してのコメントを一度も言ったことが無かったですね。また部品図で寸法公差について質問したら、公差ということ自体理解できなくて、本当にあきれてしまいました。

PARC 2010.5.17

Unknown
junichi様

>ホームページでPARC Audioの一押のモデルと紹介されている「DCU-F131PP」をカーオーディオで使わせて頂いております

最近ネット検索すると、けっこうPARCのユニットをカー用として使っていただいている方を見かけますね。公式にはカー用はサポートしてないので、ストレートには言えないのですが、やはり嬉しいです。(笑)

>PARC Audioの音に対するポリシーや、職人〈とあえて呼ばせていただきます)としてのこだわりにとても魅力を感じます。これからもがんばってください。

ありがとうございます。職人という呼ばれ方は、私にとって最高の賛辞で、本当に嬉しい限りです。以前研究所でプロ用ユニットを開発している時に、周りの人間から「あれは開発ではない」などと心無い陰口をたたかれたこともありましたが、音の世界も全て結果だと私は思っています。どんなかっこいい能書きを言おうが出た音がカスなら意味はないし、逆に喜んでくれるユーザーが沢山いればそれこそがエンジニアとして最高の結果ではと思います。まぁそう言われていたユニットも最終的にはいろいろな特許を海外を含め出願しましたし、今でも多くのプロの現場で使っていただいているのはユニット屋として最高の誉れであると感じています。

>先日、「DCU-F131P」・「DCU-F131W」・「DCU-F171P」を追加で購入させていただきました

そうでしたか。沢山のご購入本当にありがとうございました。これでjunichi様も立派なPARCファンクラブのメンバーですね。(笑)

>また書き込みさせて頂きます。

お待ちしております。ここのブログは音の好きなメンバーが集まって気楽に語り合うアットホームなブログですので、気楽にいろいろと書き込んでくださいませ。

突いた 2010.5.18

Unknown
社長の体験に基づくコメント、とても面白いです。
結局、韓国ではエンジニア、エンジニアリングは経営者、管理者より劣る存在という認識なんですね。
音楽を聴くと、表情豊か、巧みな表現なので、
韓国民は皆音感が優れているような錯覚に陥りますが、
良く考えてみれば、音楽に全く興味が無かったり、生まれつき才能にも恵まれない人たちも勿論いる訳だから、すべて音楽人間と思うのは、私の思い込みだったようです。
ブラジルの人を見ると皆運動神経抜群でサッカー上手に見えたり、
海外の人が日本人を見ると、柔道や空手が強そうに見えたり、思い込みは怖いものです。
公差を知らないエンジニアがいるとは恐れ入りました。それでは量産の部品が作れない。
現合、摺り合せの、それこそ職人の世界になってしまいます。

PARC 2010.5.19

Unknown
突いた様

>韓国ではエンジニア、エンジニアリングは経営者、管理者より劣る存在という認識なんですね。

私はそのように感じました。私はあくまで現役エンジニアで行ったつもりだったのですが、少なくとも私の部署では部長というのは自分でドライバーなど持たず部下に指示してやらせるのが仕事のようです。(^^;
そう言えば以前聞いた話では、メキシコ人に技術を教えたらそのエンジニアは白衣なんかを着ちゃって部下に指示するだけの人間になったとかいう笑えない話もありましたね。まぁそういう日本も最近はそんな感じになりつつあるように感じているのは私だけでしょうか・・・。

>公差を知らないエンジニアがいるとは恐れ入りました。それでは量産の部品が作れない。

そですね。私も最初は何を言っているのか理解できませんでした。最初量産パーツで寸法が気になるものがあったので、これの公差はどうなっているのかと聞いたら、「それは金型が寸法検査を合格しているから問題ない」と。 全く理解できない私は、「金型寸法と部品寸法は違うでしょ。私が聞いてるのは部品の寸法だよ」と言ったら、「この部品図は3次元CAD図面で書かれているので、寸法公差は入っていません」と言われる始末。3DCADに詳しくない私は「最近のCADは公差無しでも部品管理が出来るのか?」と一瞬思いましたが、そんなことがあるわけもなく、とにかく彼の地は地球ではなく火星という感じですね。でもそんな感じで作られているTVが世界シェアトップですからねぇ・・・・。(^^;

M田 2010.5.20

ちょっと口出し
 いつも拝読してますがカキコは久々ですね。「横から後ろから集中砲火」と言えば僕です。どこも似たような感じであまり感心しませんね。(笑)

 さて本題はカーオーディオです。
F131Pをクルマのフロントドアにセットして1年4ヶ月が経とうとしていますが,鹿児島の夏の暑さでも梅雨・台風の大雨でも何の異状もなく絶好調です。最初の頃に比べて今は低音が少し太くなってきました。13cmでもなんら不足は感じてませんし,高速走行で音量を上げてもビビリや歪みを感じたことはありません。まあ常識的な範囲での話ですけど。
 アングラっぽいですが ^^; 皆様の愛車にもお薦めですよ !

PARC 2010.5.20

Unknown
M田様

貴重なレポートありがとうございました。F131P絶好調とのことで何よりです。たしかにこれで使っているパルプコーンや、F131PPのPPコーンなどは車でもよく使われている実績のある材料なので問題はないはずなのですが、メーカーとしてはやはり実際に車載用としての環境テストの確認をしていないので、オフィシャルには車載OKとは言えないんですよね。
ただPARCもモデル数がちょっと増えてきたので、そろそろ少し整理をする必要があり、確定ではありませんがこのF131Pはお兄ちゃんのF171Pの人気の影で苦戦していることもあり、ディスコンの最有力候補であったりします。設計者としてはこのユニットは隠れた名機と思ってはいるのですが、まぁそれを決めるのはお客様の方ですので仕方が無いですね。ご購入を検討されている方はお早めにされた方がよろしいかも知れません。(F171Pは継続しますのでご安心を)

なかじー 2010.5.20

ユーザ掲示板が欲しいですね
PARC様、皆様

私もNew MiniへPPの方のコアキシャルを取り付けたいなーと思っているのですが
ドアの厚みの問題でサイズ的に無理なのかなーと悩んでいます。

最近思うのですが、ブログからの情報発信・交換だけでなく、掲示板も作り
ユーザ同士の情報交換の場ができるようになると良いのではないでしょうか?
PARC様への新商品要望なども皆さんお持ちでしょうし、直メールよりも
気軽に書けるし、車載などの貴重な情報もやりとりできるかと
思います。
ブログですとこちらから要望などをお伝えするのには不向きですし
メールだとちょっとした事が気軽にかけないので掲示板があればありがたいです。

PARC様から見てもユーザのニーズをつかみやすくなるのではと思います。

ツィッターも取り入れれば面白いかも知れません。

nobu 2010.5.20

Unknown
13PPを狙っていたのですが、ディスコン・隠れた名機という言葉に弱い小生は13Pに興味が湧きます。
でもダブルコーンってあまりイイ印象ないのです。
PARCさんっぽく優しいって認識で良いのでしょうか?

PARC 2010.5.21

Unknown
なかじー様

>私もNew MiniへPPの方のコアキシャルを取り付けたいなーと思っているのですがドアの厚みの問題でサイズ的に無理なのかなーと悩んでいます。

コアキシャルの17cmは奥行きがかなりありますから、さすがにドアマウントは無理かも知れませんね。でもPARCのユニットは中低域がしっかり出るので、13cmでも十分いけると思いますよ。(あ、でも公認はしてませんが・・・)

>最近思うのですが、ブログからの情報発信・交換だけでなく、掲示板も作りユーザ同士の情報交換の場ができるようになると良いのではないでしょうか?

はい、掲示板は私もやりたいと思っているのですが、技術的なハードルが高いので、現在検討中の新しいHPと一緒にできればと考えています。

>ツィッターも取り入れれば面白いかも知れません。

ブログの更新も何とか毎週1回でやっているくらいなので、これはちょっと荷が重過ぎるかも・・・・。

PARC 2010.5.21

Unknown
nobu様

>でもダブルコーンってあまりイイ印象ないのです。PARCさんっぽく優しいって認識で良いのでしょうか?

確かに今までのWコーンは少しヒステリックなバランスのものが多く、私もいい印象は持っていませんでした。でもF131Pはかなりいいですよ。個人的にはバランスではお兄ちゃんのF171Pに勝ってると思ってます。是非一度お試しを。

M田 2010.5.21

F131Pの音
 僕も最初F171Pを考えたものの,奥行きが足りずに変更しました。
 F131Pをゲットした時はクルマに装着する前に慣らしも兼ねて部屋で簡単にチェックしていましたが,優しいと言っても例によって解像度が高く,紙臭さも感じず,(うーん..)と唸りました。^^; 普通の純正品として付いているSPとはまったく別物だと捉えてください。ちなみにクルマの内装パネルをブチルゴムで多少ダンピングしているのですが,普通の音量でも低音でビリビリ振動してます。本当は音を汚しているかも!? (笑)

PARC 2010.5.21

Unknown
M田様

貴重なフォローありがとうございます。設計者としては正直なところF171Pより絶対にF131Pの方が売れると確信していたのですが、見事にはずれました。(笑) 売れるモデルを予想するのはほんと難しいですね。

それにしても今回テーマの割には結構コメントをいただき、ちょっと驚いております。早くスピーカーの話をせんかい、とか言われるかなぁとも思ってましたので。(^^;

なかじー 2010.5.24

Unknown
M田様

レス気づくのに遅れました。ありがとうございます。

この二カ月ほどでPARC製ユニットをたくさん買っているので(予定も含め、9ユニット)
自重しないといけないですが(笑)お勧めのF131Pも考慮に入れてみたいと思います。

5cmウッドコーンを初めて聞いたとき、バランス的に高音が13cmウッドよりも目立つように感じたのですが
特性上10k以上が13cmは落ちていたんですね(それが原因かはわかりませんが)。
F131Pも高音が伸びる感じなのでしょうか。視聴機が欲しいところですねー。

コメントを投稿

※【ご注意ください】コメント欄に不具合が生じる恐れがある為、
メールアドレスにguest@example.comを入力しないようにしてください。
※お名前は必ずご記入をお願い致します。ニックネームでも構いません。
※メールアドレスは必須ではありません。また、ご入力いただいても公開はされません。

*


  |